モグラ ページ5
✖︎○✖︎✖︎○✖︎○✖︎✖︎✖︎…と地面に書き落ち込む。
「また✖︎が増えてんな！ハハハハ！前の奴も助けられなかったのか！？情けねぇな！必死に看病してたのに無駄だったな！」
またバカにする様にモグラは小さいヤツに笑いながらそう言った。
そうか…✖︎の数は……
助けているはずなのに首を横に振ったのには助けられなかった者への罪悪感からだろう。
「バカなヤツだ！無駄なことするからだ！」
「…」
僕の様に迷い込んできた奴を何度も助けてあげていたのか…
そんな優しいヤツが心のない言葉に悲しむなんておかしな話だ。
「無駄かどうかは君が決めることではないよ」
そう僕が言うとモグラは、ヘッンと不満げに鼻を鳴らし小さいヤツは僕に顔を向ける。
「無駄かどうかは君が決める事だ」
コクっと頷き、プチプチと小さいヤツは何故かたくさん花を積み始める。
「コイツだってどうせ助けられないやい！！」
そうモグラが言うと首を横に振って小さいヤツはキュッと僕の服を掴む。
「どうせまた泣くことになるぜ！！その花だって死んだやつに備えてたって無駄なんだからな！！」
そう言ってモグラは土の中に戻ってしまい小さいヤツは穴の中をジッと覗く。
「さっきのモグラは君の事を気にかけている様だね」
言葉を話さない小さいヤツのことをよく知っていると言う事は…モグラはきっとずっと様子を窺っていたのだろう。
助けてられなかった事にひどく落ち込んでいる姿を見るのがあのモグラは嫌なのだろうな…
だからわざと心ない言葉を言って今回も諦めさせようとしている。
その事を小さいヤツも分かっていたのか、コクっとゆっくりと頷いて、ポンポンとモグラが掘った穴を埋め直し、隠す様にそこに花や草を散りばめていた。
「そうしないと誰かが穴から入ってあのモグラを食べようとするのかな」
何故わかった！？と驚く様に僕に顔を向けてコクコクと強めに頷く。
「君の行動は一つ一つ意味があり、優しさが溢れているからね。きっとモグラもそんな君がほっておけないのだろうね」
足の葉をめくって、ハレがひいたのを確認して靴を履き直す。
「もう歩けそうだよ、ありがとう」
コクコクと頷いて小さいヤツは花束を持って僕に手招きをする。
「出口まで案内してくれるのかい」
そう言うとコクっと頷いた。
〜おまけ〜
「やーいチビ！」
「…」
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クリーム(プロフ) - 匿名さんさん» わーー！すごく嬉しいです(๑>◡<๑)良い作品を作れる様に頑張ります！！ (2023年3月21日 12時) (
レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - ああぁぁ小さいやつもスナフキンも超超かわいいです;;; 更新楽しみにしてます！⸜(> <⑉))⸝ (2023年3月21日 0時) (レス) @page1 id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キノコ | 作成日時：2023年3月20日 15時
