怖いヤツ ページ3
「なんだい?」
スナフキンがそう尋ねると小さい生き物は体で必死に言葉を表そうとします。
体を大きく見せて…
目の上に手を当てキョロキョロ…双眼鏡かな?何か探してる?
小さいヤツはしゃべれない様で…
必死にジェスチャーで僕に何か伝えようとする。
花を匂いを嗅いで…
その花をむしり取り…
食べるそぶりをすると、また花畑にうつ伏せになり僕をガン見して地面を激しく叩く。
「君の様にしゃがめばいいのかい?」
そう言うと凄い勢いで頷かれるので、横になるとズズズとあの落とし穴で聞いた引きずる音が聞こえ咄嗟に起きあがろうとするが、小さいヤツは僕のお腹にダイブして全力で首を振り起き上がるのを阻止される。
花畑のど真ん中で…これで隠れているつもりなのか?このままでは丸見えで見つかってしまうが…
「!?」
引きずる音が聞こえる方に顔を向けると…落とし穴からは分からなかったが…木と同じぐらいの大きい奴がそこにいた。
探るのに手を動かし、木に手をぶつけている。
目が見えていないのか?
「ドコダ ニオウ このアたり」
そう言ってズオオオオンと掃除機の様に鼻から息を吸い込むのを見て小さいヤツが手に持っていた花を手から離す。
「うっ……くサイ くさい…ココ いやだ…くさい…イヤだ」
鼻に入った花を必死に取ろうと鋭い枝の様な指で取り除きながら、そう言って来た道をズルズルと引きずって帰って行くのをジッと小さいヤツは見つめてホッとしている様だった。
「さっきの奴はニオイで相手を探すのかい?」
そう聞くとコクコクと頷き、花をちぎってクンクンと花を匂いペシッと地面に叩きつける。
「アイツは花のニオイが嫌いなんだね」
コクコクと頷いて、先程地面に叩きつけた花を拾い花に謝る様に小さいヤツは撫でる。
「ありがとう僕をアイツから助けようとしてくれてたんだね」
ここに案内したのもそのためか、コクっと頷いて僕の帽子に花をそっと載せると右足を指される。
「あぁ…よく分かったね。少し痛めてしまって」
「……」
靴を脱いで足の状態を確認すると少しまだ腫れているが、少し休めばすぐに普段通り歩ける様になると伝えると足を優しく撫でられる。
よくなります様に…とでもおまじないをかけてくれたのかと思い優しさに礼を言うと、自分に任せろと言う様に小さいヤツはポンと自分の胸に手を置いて走って何処かに行ってしまう。
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クリーム(プロフ) - 匿名さんさん» わーー!すごく嬉しいです(๑>◡<๑)良い作品を作れる様に頑張ります!! (2023年3月21日 12時) (レス) id: 58b85f6ce7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - ああぁぁ小さいやつもスナフキンも超超かわいいです;;; 更新楽しみにしてます!⸜(> <⑉))⸝ (2023年3月21日 0時) (レス) @page1 id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キノコ | 作成日時:2023年3月20日 15時