前途多難かな。 ページ2
A「ね、真島のにいさん?」
真島「なんや?」
A「わたし、もう高校卒業するよ…?
刺青、いれたいわ。」
真島「…女の子の背中にいれるもんやない。」
A「でも、わたしっ!」
真島「わかっとる。おまえも真島組や。ヤクザや。極道や。
やけどな、それとはわけがちゃう。
…これから結婚やってするやろが。女の子なんやから、もっと自分の体きぃ使えや。それにぜったい入れなあかんわけやない。」
A「…でも、」
真島「あかんものはあかん。」
A「てか、なんでにーさんの許可がいるのよ!
わたしのことなんだから勝手にいれにいっても問題ないわよね?」
真島「A、おまえな…」
西田「どうしたんっすか?親父。お嬢。」
A「西田、」
真島「Aが刺青入れたいんやと。」
西田「お嬢は女の子ですよ?」
真島「そうゆーてるねん。いれんでもええものを…」
A「気持ちはだいじでしょう?
西田も女の子だなんだってゆーの?
しかも、いれるの背中じゃないしぃ!
足だもん。真島組の蛇って証、入れに行きたいのに。」
真島「そんなん無くてもみんなわかっとるわ。」
A「もう!頑固オヤジ!」
真島「はあ!?まだ若いわ!ドアホ!」
A「もう44のくせに!
あ、西田?そーえば東城会に復帰して桐生さん助けてしばらくしたけど、桐生さん元気かな。」
西田「俺こないだ会いましたよ。
元気そうでした。」
A「そう…
遥ちゃんとも会いたいわ。」
東山「嬢。学校に行く時間。」
A「東山。
今日の帰り彫り師のとこつれてって。」
真島「A!!」
A「うるさい、」
東山「今日は話聞くだけにしてください。
掘るのはもうすこし考えてから。」
A「…いや。
にいさん、だれより狂った生き方してるのよね?
わたし、真島組にいる以上にいさんが親父だわ。
真似っ子、しても文句ないでしょう?」
真島「なっ!!?
お前、何考えてんねん!
ゆるさへんぞ!」
A「ふんっ、東山車だしてちょーだい!」
東山「今日は森崎の日ですよ。」
A「えー、森崎さん車荒い〜」
西田「お嬢がそんなこといったらあいつ泣きますよ。」
真島「A、まじで許さんからな!」
A「…ねえ、東山。」
東山「なんですか。」
A「どうしてにいさんはいれたらだめってゆーのかしら。」
東山「過保護なだけですよ。」
A「そう…前途多難ね。」
30人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Alice | 作成日時:2019年6月30日 1時