__どうして ページ45
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アイリス「アーサーさん、Aさん!」
桜備「二人とも、無事か!!」
外には、既に脱出していた大隊長達がいた。
「中隊長、焰ビトは……」
火縄「心配するな。無事鎮魂した。」
これでもう大丈夫、そう思った。
しかし、ふとAを見たときだった。
「A…?」
さっきまで目を開けていたはずのAは今、
静かに目を閉じていた。
「A…おい、A…?」
何度もAの名前を呼ぶが、一向に目覚めない。
だんだんと、視界が滲んでいく。
「嘘だろ…? なぁ、Aッ…!
なぁ、そうだろ? 起きてるよな?
目を開けろ…!A、Aッ!!」
Aの様子がおかしいことに気づいたのか、
大隊長達もこちらへ来た。
「何でだよ…何でお前が……!!」
上手く話せないくらいに涙が溢れて、Aの
頬に落ちる。
……なぁ、A。
俺はお前のことが好きだ。
お前がどう思ってるかは分からない。
でもこんなことになるなら、気持ちを伝えて
おけばよかったのか?
守れなくてごめんな、A…。
騎士王らしいことなんて何一つ出来なかった。
でも俺はお前が好きだから、お前を守りたい。
これからはちゃんと守ってやる。だから……!!
「だからお願いだ……目を開けろ!!
死ぬな、A…!!!」
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作者名:九陽 | 作成日時:2020年9月21日 9時