殺生 ページ23
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だが、想像の域を出ないものだとしても、意外と緻密に設計されているのには感心させられる。悪魔に魂を売ってみたり、喪失感から機能を停止した人間たちの話。彼らは綺麗で無垢で愚劣な愛子。信心深さと一片の希望。本当はそれだけで楽園は出来上がってしまう。それが外道を揶揄するのものだったとしても。生きる為には希望が必須。
それが宗教というリスクマネージメントだったとしても心を失った人間には非常に最適化されたもので、必要不可欠な常用飲水となる。失業者はブラック企業にも吸い寄せられる。誰だって必要とされたいのだ。生存原理に適合しさえすれば何だっていいのだ。心の飢えはときに死をもたらしさえするのだから。そういう意味では宗教とは非常に的確な餌であるように思う。
何故ならば宗教に必要なのは信仰心のみであるからである。信仰心を持った人間は何処かの螺子が外れたように急に狂気的になる。それが理性が本能かはわからない。だとしても信仰心のある人間は慈悲を持つようになり、結句、それが偽善だとしても受けた側は本気で感謝しているから、なんだかんだで真なのだろう。その気持ちは。
信仰心を持つと平等という概念がはこびる。不思議と競争が減るのだ。私的には社主の話ではない。リバタリアン的な方向だ。理性的に冷静に話し合いができる。青い空を見上げて神を尊ぶように。それはそれは安らかに。それは私の望むところではない。理性と本能の間にあるのが人間だ。
その醜き様が人間だというのに。理性に依存してしまうのは不本意。だが、私は人間を創造した女神である。故に人間とは私の作品なのだ。自分の作品を改変することの何処が悪いことであろうか。故に私は全人類を滅ぼしたのである。命の価値は等しく尊大で、それを感じるのは神として当然のことであろう。
人を一人殺せば殺人。人を10人殺せば連続殺人。人を百人殺せば大量殺人。人を千人殺せば殺戮。人を一万人殺せばテロ。人を十万人殺せば戦略。人を百万人殺せば英雄。世の中ってそんなもの。聖書で悪魔が殺した人間は約10名。神が殺した人間は、
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ラッキー方角
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作者名:鵯(ひよどり) | 作成日時:2018年3月2日 17時