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ココに宣言します! ページ33

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「Aです。」


彼は私を指差し、そう声を震わせ唇で模った。聞きたくない一心で聴覚をシャットダウンしたはずなのに鼓膜に渦巻いたその音声は意識に反響する。

「え?」


クラスの男子諸君に幼馴染のところへ行くようにと急かされる。弄るのも大概にして欲しい。持て囃される趣味はない。ゆっくりと彼の元に小舟を漕ぐような速さで近づく。係の子は嬉しそうにマイクを手渡す。私に彼の告白の返事を求めているのだろう。その期待したような眼差しで理解した。

私は覚悟を決めるように喉奥に生唾を飲み下した。といっても緊張で口内に水分は残っていなかったため、飲み込んだのは空気の塊である。そうして彼のヘーゼルナッツの綺麗な瞳を見つめる。

改めて見るとキャンプファイヤーの炎を取り込んだ彼の目は本物の太陽を固めたようで本当に綺麗だ。慣れ親しんでいた為、そこまで気がつかなかったのだが、彼が格好良く魅力的に映る。どうしようもなく愛しくて、切なくて。

「私も好きです!」


気がついたらそう口に出していて。私がそう宣言した瞬間、周りから歓声と拍手が沸き起こった。誰かの口笛を合図に彼は私を腕の中へ閉じ込めた。突然のことに少しだけ驚くが、思っているよりずっと彼の胸の中は心地よかった。

周りは私たちを気遣って、割り振られた仕事を代わりにこなしてくれた。それをいいことにキャンプ場の上にある、スロープが形作る花畑に2人で抜け出した。彼は私をエスコートするように優しく手を引く。

「なあ、A。」


月光に照らされた彼の顔がこちらを振り向く。彼は私に告白したときと同じように真摯に真面目に大胆に口を開いた。ヘーゼルナッツの瞳が私の心を貫く。

「もし、10年後もこうして同じ気持ちだったら、結婚してくれる?」


急な出来事に虚を突かれる。けれど彼は至って真剣で、ああ。本気なんだと思う。十年ちょっとしか生きてない癖に。私と同じ年の癖に。何処か逞しく感じられた。

じわじわと赤くなっていくのは自分の方で。何処か釈然としないながらも心地よく感じていた。

「私で損はない?」

「あるわけない。」


ぎゅっと強く両手を握られて額を合わせられる。いつの間にか唇が触れていて。ませていると思いながらも幸せが胸を満たした。

時空創造者→←ココに宣言します!


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(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯さん» リクエスト消化してくださりありがとうございます!流石鵯さま、期待以上のお話が読めて嬉しい限りです。良ければまたリクエストさせてくださいね。ありがとうございました! (2017年12月29日 19時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - (´・ω・`)Loveさん» 大丈夫ですよ。ありがとうございます。気長にお待ちくださいませ。 (2017年12月28日 21時) (レス) id: 10532b6a12 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯のさえずりというページは消されたみたいですけど、リクエストってまだ受け付けてますか?もし大丈夫でしたら飴の出てくるほのぼのとしたお話が読みたいです!……こ、こういうリクエストも平気ですか? (2017年12月28日 10時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年12月20日 18時

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