氷の彫刻 ページ10
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冷たくなった指を君の頬に添える。返ってくるのは俺よりも冷たい温度。指先が冷たさに噛み付かれたように骨まで痛みが伝わってくる。
軽く彼女の唇に口付ける。やりすぎると良くないから軽く。
今、きっと俺は世の中でも幸せな人間に区分されるかもしれない。好きな彼女を手に入れたのだから。こんな幸せなことは中々ないに違いない。
関係とか愛の形とか当人の気持ちでさえも関係ない素晴らしい恋。片想いの最終極地。
彼女が居ればそれで俺は満足。それだけで彼女の存在だけで俺のアイデンティティは保たれる。冷凍保存の中で若さを保った彼女は安らかに眠っている。仮死状態だとしても神秘的な美しさは健在しているからやはり彼女はすごい。
まるで人形のように、彫刻のように
俺が変人なのは百も承知だ。というより既成事実だ。美を散々求めた結果だ。研究者たるもの極限まで突き詰めなければ意味がない。
もし、人道と引き換えに結果を貰えるとしたら是非率先すべきだ。元より研究者はそのつもりなのだから、人道を踏み外しても何の問題もない。
そんなことを考えるくらいだからもしかしなくても俺はとうの昔に狂ってしまっているんだろう。
綺麗に眠る彼女を起こす人間が俺以外にいないことをいいことに彼女を見つめ続ける。気持ち悪い？そんなことはない。好きな人を目の中に入れておきたいと諸君ならば思うのではないか？
ただそれに時間という概念をなくしただけ。
凍った彼女を溶かす魔法などない。本当に氷になっているのは俺のほうなのだから。
ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
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8
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X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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桜花 - 綺麗ですね。どう伝えたらいいのかはわからないんですけど、とても綺麗で、もっともっと読みたくなります。他の作品も覗かせていただきますね。 (2017年12月14日 20時) (
レス) id: c1d7847deb (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`)Love(プロフ) - とっても面白いですっ！特に、気まぐれ暴風域にようこそが個人的にお気に入りですっ！更新、楽しみに待ってますねっ！ (2017年11月14日 8時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵯
| 作成日時：2017年11月4日 2時
