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clock sounds ページ19

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話題にあがったのは私の彼氏のFのこと。


「ああ。まあ、それは。ね?」


自分自身でも中々煮え切らない返事だとは自覚しているが、そう答えるより他にない。というより私を呼び出したのはそんな理由か。世の中って暇人ばっかし。

「Fはバレてないと思ってるみたいだけどAは全部知ってるじゃん。何より証拠も揃ってるし、言っちゃえ。今日だってAとの予定断ったんでしょ?」

「うん。おそらく他の(あま)と遊びに出掛けてるよ」


友人Kに向かって微笑付きで返してやれば、眉を嫌悪感丸出しに潜めて私の弁護をしてくれる。ぐいっと生ビールを呷った友人Rは自身の恋人である、友人Kの意見に賛同した。

「Kが言う通り、F自身に浮気していることを問い詰めるべきだよ。」

「AちゃんがFと別れたいなら振ればいい話だけど…」



ー好きなんでしょ?Fくんのことー



私は手元のグラスに残っている日本酒をぐびりと飲みくだし、追加注文。今は酔いたい気分だ。半ばヤケ酒と化しているが、体質のせいでお酒にめっぽう強い私は結局酔えないままだ。

友人たちの心配そうな目を差し置いて、また一口喉に流す。

「ねえ、A」


友人Kは私に言おうとした言葉を飲み込んだ。

けれど言葉にはしなくても何が言いたいのかはスルリと心に伝わってくる。

「いいの、別に」


私はおつまみの焼き鳥を口に摘んで犬歯で引き裂いた。


「い、いいって…」


友人Rは非常に困惑した表情で苦虫を噛み潰した。

私は友人Rの問いにもならない呟きに欲されていない返答を返す。この上ない爽やかな微笑とともに。

「そのうち生きる上で私が彼にとって必要になるだろうから」


友人たちは異口同音に私に尋ねた。

「はあ?」「え?どういう意味?」


私はニタリと歯を歪ませ、友人たちに答えた。


「そのままの意味だけど?」


ポケットから携帯を取り出して時刻を確認。デジタルの無機質な画面は22:00ちょっとすぎを表示していた。ポケットに携帯を突っ込み、いつかFに買って貰った財布から大方私が呑んだであろう金額を取り出す。

ご丁寧に伝票と一緒に突っ込んだから大丈夫だろう。


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あずきいろ

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西 - この方角に福があるはずです


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桜花 - 綺麗ですね。どう伝えたらいいのかはわからないんですけど、とても綺麗で、もっともっと読みたくなります。他の作品も覗かせていただきますね。 (2017年12月14日 20時) (レス) id: c1d7847deb (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`)Love(プロフ) - とっても面白いですっ!特に、気まぐれ暴風域にようこそが個人的にお気に入りですっ!更新、楽しみに待ってますねっ! (2017年11月14日 8時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年11月4日 2時

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