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ドッペルゲンガー?
目の前のこの人が、偽物だと言うのか。

「瓜二つ、だろ?」

不気味に笑うその笑顔が、先程の少年と重なった。
少年を見ると、ドッペルゲンガーをじっとみている。

「あ?何見てる、気色の悪い」

そう言われた瞬間、少年は表情を崩すことなく視線をずらし床を見つめた。
その姿は、落ち込んでいるようにも見える。

「お前、何故この幼子と一緒におったのだ?」

「こいつが‘俺と俺を’間違えたんだよ。
だから一緒にいる、それだけだ」

「……それだけならば、こやつは幻太郎に助けを求めたりせん」

「え?」

まさか、さっきのアレは俺に助けを求めていたのだろうか。
申し訳ないが、全く分からなかった…。

「チッ…なに余計な事してんだ、お前。

はぁ、そうだよ。一緒に居るだけじゃない………そいつは俺の発散道具だ」

「ほぅ…」

「俺は‘俺に’近付いて、早く俺自身になりたい。けれどアイツは、見える体質でありながら恐ろしいくらい綺麗な人間だ。
アイツから生まれた俺でさえ、簡単に近付けない。

そうなると、イライラが溜まるだろう?だからそいつは、そん時の発散道具ってわけだ」

悪びれる様子なくスラスラと話していくドッペルゲンガー。
見た目は神宮寺寂雷でも、コイツはまったくの‘別人’だ。

「……嘘をつくな」

狐のその発言に、俺は驚く。
ドッペルゲンガーは、動揺している様子だった。

「…っ……嘘なんて」

「この幼子は、幻太郎に‘お前’を助けて欲しくて手を伸ばしたんじゃよ」

「…は?」

「……せ、せい……かわい、そ……なせ、んい。
ぼく…を、なお…そ、して……く、れた……」

少年が、話し始めた。
その声は、俺たちにもはっきりと聞こえている。

「で、も、なお……らな、むり…て、ぼ、くしんで……」

「っ……」

「そ、でも……さい、ごいっしょに、居てくれた……の、せんせ…だった。
ぼく、うれし、くて……あり、がとうって………伝えたくて…」

段々明瞭になっていく言葉。
それと比例してなのか、少しずつ表情が変わっていった。

「でも、先生は……どなら、れてた……。
どう…して、どうして、息子を……すくっ、て、くれなかったのか…て。

ぼくの…知らない人に、怒鳴られてた」

「あれは、君の…」

「分かってるよ、アレが、ぼくの‘おや’なんだって……でも、ぼくには……化け物に、見えた」

伍→←参



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ふぃっく - 一番気になるところで終わるのがウズウズします!!!!!!ぜひ続きを書いてください! (2023年4月16日 14時) (レス) @page38 id: 634615dde5 (このIDを非表示/違反報告)
心春(プロフ) - ロールロールさん» コメントありがとうございます。最近更新出来ずに申し訳ありません…。近々更新致します。あたたかいお言葉ありがとうございます。 (2020年4月5日 12時) (レス) id: 3f9e794f84 (このIDを非表示/違反報告)
ロールロール - はじめまして!とても楽しみに更新待ってます!体調管理に気をつけてください!応援してます。頑張ってください。 (2020年4月5日 0時) (レス) id: d8adda4a88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心春 | 作成日時:2020年1月12日 9時

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