【週刊誌編】最終話 ページ32
カーテンから差し込む光の眩しさに、独歩は目を覚ました。
「ん、あれ…ここ…」
「おはよう、独歩」
「A…」
声がした方を見ると、そこには一二三と一緒に着替えているAがいた。
銃兎は独歩から少し離れたところで、まだ眠っている。
「独歩ちんおっは〜!」
「一二三も……ん、おはよ、いっ…!」
起き上がろうとした途端、腰に痛みを感じ、ぼふっとベッドに沈む。
その様子を見たAは、側に腰を下ろし、心配そうに見つめる。
「ごめん、激しくしすぎたよね…」
「いや…俺も最後の方は、誘ったみたいだし……お愛顧で」
「覚えてるの?」
「全部じゃないけど、所々」
苦笑いをする独歩の腰を、Aはそっと撫でる。服をまだ着ていないため、直接感じるAの体温に、独歩はうっとりとした。
「ありがとう、A」
「いや…これくらいしか出来なくて、ごめん」
「それくらいで、充分だよ」
「…そう、なら良かった」
何とも和やかな雰囲気の独歩達を見て、一二三も羨ましくなったのか銃兎の側に行く。
だが、まだ眠ったままだ。
(俺っちも、激しくしたしなぁ〜。
……あれ、つかこれ、銃兎起きたら怒られるんじゃ…)
後のことを想像して、一二三の顔は青くなった。
そんな一二三の様子を気にすること無く、独歩とAは今回の騒動について話していた。
「秘詩波さんだったのか、売ったの」
「うん、苦しめばいいって…」
「………でも、独歩が‘頑張った’んでしょ?」
「頑張ったっていうか、思ったことを伝えただけだ。特別何かした訳じゃない」
「それでも、独歩の‘言葉’で秘詩波さんは‘変わった’。流石、正規のマイクを持ってるだけあるね」
「……変わってくれたら、いいんだけどな」
独歩は不安そうに、何処かを見つめる。
Aは安心させるように、独歩を抱きしめた。
「大丈夫。頑張って伝えたんでしょ?
なら伝わってる、変わってくれるよ」
「ん……」
背中に感じるAの温かさに、独歩は再び眠りに落ちた。
それが分かると、Aは独歩の頬にキスをし、離れた。
「独歩、今回は守られたけど…もし、もし次に似たようなことがあったら、今度は俺がお前を守るよ。
でも、____」
Aは寝ている独歩に、キスをした。
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銀河(プロフ) - 最高でした。今までにない感動をありがとうございます。 (2020年6月26日 0時) (レス) id: fef2df4640 (このIDを非表示/違反報告)
心春(プロフ) - hrmk。さん» 画面が割れそうな程の評価、ありがとうございます。ファンと言って頂けて嬉しいです、励みになります。これからも沢山評価を押して頂けるような作品を作れたらいいなと思っています。応援、本当にありがとうございます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: ca589b7d76 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 一つひとつお話を見る度に評価ボタン連打してました。画面割れるかと思いました!!笑。本当に最後まで素敵なお話でファンになってしまいました!!これからの作品も楽しみにしてます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)
心春(プロフ) - ロトさん» みんな幸せにしたいハピエン厨なもので…お気に召していただけたようで良かったです。こちらこそ読んで下さりありがとうございます。これからも、より楽しんで頂けるよう頑張ります。コメントありがとうございます。 (2019年9月26日 6時) (レス) id: ca589b7d76 (このIDを非表示/違反報告)
ロト - 先日、男主×独歩に惹かれて一気読みしました、とても面白かったです。 三角関係等は幸せにならないキャラクターがいて少し苦手なんですが、一二銃になることでみんな幸せで私でも楽しく読んでいけますありがとうございます!長文失礼しました。 (2019年9月25日 23時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心春 | 作成日時:2019年9月9日 8時