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「姉ちゃん!心配したで…連絡もなければ、こんな時間やし…!」
「それに…今日は……」
今日は、年月が違くても姉ちゃんの命日であるだなんて
その先の言葉を言うのはできなかった。
このやり直しをされた世界では、姉ちゃんの命日だなんて存在しないのだから言う必要もないもんな。
姉ちゃんの言う通り、はよ家に帰って作ったご飯を食べて…また何これからも変わらない日常…
しかし、現実はそう自分の思い通りにはならない。
傘を差し出す姉ちゃんはいつも通り笑っていたが。
その一言で、自分が必死に忘れようとした記憶が全て戻ってくるようであった。
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『…命日。でしょ?』
『シッマ。お姉ちゃんを侮らないでよ〜、弟が考えてる事ぐらいわかっちゃうんだよなぁ』
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「……はっ、なっ何で…それを。」
『ん〜…お姉ちゃんだからかな?』
冗談だよ冗談！と笑いながら話しているが
直ぐに自分で理解できたことは、姉ちゃんにも記憶がありながら過ごしていた事だ。
『ねぇシッマ。少しだけ私の話を聞いてくれる?』
『久しぶりに聞いて欲しいことがあるの。』
真夜中の雨の時間。
自分達は、家の近くにある誰もいない公園のベンチに座り…傘は変わらず姉ちゃんが持っていた。
雨も降っているし家に帰って聞くと伝えても姉ちゃんはずっと首を振り、聞いてくれないのだ。
『私も最初はね、この世界は都合に良い記憶の残ったやり直しができる世界だと…』
『私達の家族の終わり方を可哀想だと思った神様がね、もう一度チャンスをくれたと思ったの。』
姉ちゃんが語り始めた話は、全くもってその通りであると自分も思っていた。
これは夢ではなく、現実であって本当にやり直しができる世界であると。
だけど、姉ちゃんはすぐに首を横に振ったのであった。
『薄々、虫が良すぎる話だなとは思っていたけど、あまりにも都合が良いから私もこの世界を信じ込もうと思っていたんだけどね…」
『…どうやら、シッマはもう目が覚める所なんだなって』
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息を呑む以外にできる他はなかった。
そういうと姉ちゃんは、ずっと隠していたのであろう傘を持つ手とは反対の手をこちら側に差し出すが…
そこには、握ることもできない薄くなっていく姉ちゃんの手が見えたのだから。
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空白(プロフ) - お久しぶりです😭そして更新ありがとうございます!!大好きな作品なのでなかなか更新されなくて心配しておりました。またこの物語を見れるということに感動してます。今後とも更新待ってます。 (2022年3月19日 21時) (
レス) @page25 id: 996078a51c (このIDを非表示/違反報告)
sora鬱(プロフ) - あ"ぁぁぁぁぁぁぁ、目から滝がぁ…、これからも応援させて頂きますぅ！！ (2021年5月21日 22時) (レス) id: bcac0815df (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - なんとなーーーく、予感がしていたのですが的中……二人とも幸せになってくれ…… (2021年5月18日 15時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - ああああぁぁ二人とも幸せになって……(´；ω；`)これからも応援してます！ (2021年5月16日 19時) (レス) id: d8d8e5f403 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - だめやぁぁぁ。番外編でも泣いてまうぅぅぅぅ…本当に好きです。これからも応援してます！！！！！ (2021年5月16日 6時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
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