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「…………。」
すっかりとカレーも煮込み終わり、いつだって疲れて帰ってくる姉ちゃんの前に出す事ができるはずなのに…
自分の座る目の前の席はいつまでも空席のままで時刻はそろそろ23時をむかえようとしているのである。
先程メールには"22時ごろには着くと思う"と連絡が入っておりそれに合わせてご飯の用意もしたのだが…
何故だか時間になっても、姉ちゃんが来る事は一向に帰ってくる気配がないのだ…
まぁ、姉ちゃんの事だしきっと電車に乗り遅れたとかアルバイト先に忘れ物があったとかそう言う事なのだろう…と
何気ない顔をして携帯を見ていたのだが、その手はふと時が止まったように停止した。
ふと、嫌な予感がした。
それと共に冷や汗と自分の鼓動の鳴りがはやくなる。
まさかな。だって、姉ちゃんの運命の日は俺が社会人になった酷く雨の降る誕生日の…夜。
今日は…何も関係のない、誰の誕生日でもないただの…
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しかし携帯の画面には…
自分の目に刻み込むように、年数が違くとも日付は自分の誕生日が表示されていたのであった。
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「………っ!!!」
姉ちゃんからの連絡を確認する前に、気が付けば自分は既に家を飛び出していたのだった
すっかり夜になってしまった雨の中を傘を持たずして走る…
場所は違くとも、きっと駅近くの交差点であるのは予想がつく。
そうか、今日は生憎の雨であった。
なんだかその光景が懐かしくて、それが些か苦しくて
こんなにも走ったのはあの日…姉ちゃんとの最後の日以来だし息切れが起きて辛くても関係ないと…
アホやな自分…幸せに浸りすぎていた、もう大丈夫かもと考えてしまっていた。
「……なっ!?」
子供でもないのだし、こんな歳にもなって盛大に道路で転倒だなんてホンマに情けないとも思ってしまったが
また救えないのかもしれないとか、姉ちゃんが消えてしまうかも知れないと考えたらな…またどうしても涙が出てきてもうてな…
必死に堪えようとも我慢ができなくてな…
こんな声、雨音にかき消されてしまうのに…自分はまた…
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「…姉ちゃん!!!」
性懲りも無く、その名前を呼んでしまうのだから。
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空白(プロフ) - お久しぶりです😭そして更新ありがとうございます!!大好きな作品なのでなかなか更新されなくて心配しておりました。またこの物語を見れるということに感動してます。今後とも更新待ってます。 (2022年3月19日 21時) (
レス) @page25 id: 996078a51c (このIDを非表示/違反報告)
sora鬱(プロフ) - あ"ぁぁぁぁぁぁぁ、目から滝がぁ…、これからも応援させて頂きますぅ！！ (2021年5月21日 22時) (レス) id: bcac0815df (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - なんとなーーーく、予感がしていたのですが的中……二人とも幸せになってくれ…… (2021年5月18日 15時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - ああああぁぁ二人とも幸せになって……(´；ω；`)これからも応援してます！ (2021年5月16日 19時) (レス) id: d8d8e5f403 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - だめやぁぁぁ。番外編でも泣いてまうぅぅぅぅ…本当に好きです。これからも応援してます！！！！！ (2021年5月16日 6時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
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