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紅い季節7 ページ3

本当のことを話したかった。


宏光とキスをしたのに…

藤「…感じなかった。」

宏光のクチビルは変わらず熱く
優しかったのに…


ユウの想いが
オレの心をずっと締めつけていた。


藤「ユウやっぱり

あんな約束は、…まちがってるよ」



家族に話す為に急いで家へ帰った。


ガチャ。


母「太輔おかえりなさい。

藤「母さん、話があるんだ。


母「私も話があるの、座って。」


母さんは不安げな表情かおで前に座った。

母「はぁ…。」


藤「どうしたの…?


母「ユウは留学することになったから。」


藤「…はっ?」


母「ユウと一緒にパスポートの


ガタッ!


母「太輔っ⁉」



自分のせいだ。


藤「ユウッ、」


慌ててユウの部屋に入った。

ユ「だからぁ、勝手に入ってくるなよ〜。
ヒトの部屋に入ってくる時はノックしなきゃね〜フフッ、」


ユウはイヤホンをつけ机に向かったまま
オレの方を見ずに笑った。


グィッ、

ユ「ちょっと、ナニ⁉

ユウを自分の方へ向けた。

藤「笑ってる場合じゃねぇだろッ!

ユ「ん?


藤「今から警察と学校へ行こう。」


太輔は瞬きもせず瞳を真っ赤にしておれを見つめた。

藤「オレが全部説明するから。」

ユ「なんのこと?


藤「苦しませて悪かった…」

ユ「なに言ってんの?


頑としてシラを切るユウを抱きしめた。


パサッ…


ユ「何っ⁉今日の太輔はおかし…


藤「また家族が離れて暮らすなんて嫌だ!」


ユ「ぇ…



ギュっ。


藤「ユウはなんも悪くねぇのにこんな…

ユ「太輔…。」


藤「ユウがチームに戻れるように、
ちゃんと学校にも説明するから、
留学なんて必要ないから…。」

ユ「…。」


太輔の腕の中は昔と同じように
凄くあったかかった。

でも

おれは太輔の腕を外した。


藤「ユウ…ぅっ…本当にごめん。」


こんな太輔は見たくはなかった。


ユ「なんか勘違いしてない?
おれは、自分で決めたんだよ。」


藤「そんなはずねぇだろっ。」


兄だからこそ

弟だからこそ


互いに自分の想いを譲れなかった。


藤「明日、ひとりで行ってくるから、」

ユ「明日は模試だろ、」


藤「そんなことどうでもいい!

ユ「おれだって、どうでもいいんだ!


藤「このままでいい訳ないだろッ!

また離れ離れに、


ユ「住む場所が違ったって平気だよ。

藤「だって!」

ユウは小さな頃から寂しさを抱えてきた。
やっと一緒に暮らせるようになったのに、

藤「平気なわけねぇだろッ!」

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作者名:KISSFM-KOBE | 作成日時:2017年10月18日 13時

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