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紅い季節6 ページ2

【太輔は今なにしてるの?】

【太輔…明日は眠るまでそばにいてね。】

【太輔、今日は晩御飯一緒に食べたいな。】

【…数学でわかんねぇ所があるんだ。】

藤【どの問題?風呂あがったら直ぐに電話する。】

病院で逢っている時間以外は極力、宏光と距離を置くようにしていた。
独りでいる時は勉強に気持ちを注いで欲しかったから…。

ガラッ…

北「おはよ、太輔っ。
藤「今日は早起きだな。」

明日は模試で日中来れない事もあり、今日は早朝から病室へ来ていた。

北「だって、明日は逢えないんだろ?
藤「うん…。でも、その分今日は早く来ただろ?

北「だから俺も早起きしてたんだよ?
あーぁ、明日は一日独りで何しとけばいいんだよぉ〜。」

唇を尖らす宏光の髪を撫でた。

クシャクシャっ、

藤「勉強しとけぇ〜、
北「わっ//髪ぐちゃぐちゃなるだろ//

ワシャワシャっ、

藤「フフッ//その元気があれば勉強も独りでできるっ!

北「やめろって//もぉっ!反撃だぁ!

藤「ちょっ//やめっ//

グイッ、

藤「ワッ!」

宏光の握力に負け引っ張られた体はバランスを崩した。

バサッ、

宏光の胸の上に倒れた。

藤「ごめん、」


すぐにカラダを起こそうとした。

ギュっ、

藤「ぇっ」

ギュゥゥっ、

宏光はオレのカラダを離さなかった。

藤「ひろみつ、

北「こうしていたい。」

藤「病室だから。

北「場所なんて関係ないよ…。

藤「宏光…。

北「あの時みたいにして。」

宏光は甘い声で求めてきた。

北「…たいすけのキスがほしいよ。」

藤「…。


北「おねがい…。」

チュッ。


北「…もっと。

チュ…ッ、チュパ。

太輔…

チュッ、…ッチ、

たいすけ…ッン…

クチュ、ハァチュッ…ッン


宏光に求められるがまま、夢中でキスをした。



ふたりの時間はあっという間に過ぎた。


藤「またな、宏光。

北「…うん。



藤「ちゃんと勉強するんだぞ。
北「分かってるよ。


藤「本当に?

北「ウン!久々に太輔にキスして貰えたし!
俺、頑張るよ!」


藤「…うん


真っ直ぐにオレを見上げる宏光を見つめた。


藤「宏光…。

北「ん⁇


宏光の瞳を見つめていると
あの夜の
ユウの実直な瞳を思い出した。


藤「オレ…

北「どうしたんだよ、

藤「ごめん。…

北「なんで謝ってんだよ。」


宏光から目を逸らし見上げることが出来なかった。


藤「…ごめん。帰るな。」

北「たいすけっ、


振り返らずに病室を出た。

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作者名:KISSFM-KOBE | 作成日時:2017年10月18日 13時

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