デート ページ17
その後は、Aに連れられるがまま行動していた。
どうもこいつはショッピングというものをしたかったらしく、女物の服屋を転々と見て回る。
あーでもないこーでもないって悩んで、最終的な判断を俺に委ねる。
「実弥さん、どっちがいいですか？」
「…あ？どっちも一緒だ、」
「えー、選んでくれてもいいのに〜」
なんて口を尖らせながら文句を言うAは
俺に見せてきた服を何度も交互に見てようやく決めたようだった。
…どっちがいいって、どっちも似合いすぎて決めれねぇよ、馬鹿野郎ぉ。
決めた服をレジに持っていこうとするA。
そんなAが持ってる服を奪うようにして手に取った俺。
「え、実弥さん！？」
「買うんだろ、これ」
「…え、はい。」
「買ってやらぁ」
「…え、え…？…えっ！？」
「お前驚きすぎだろぉ」
「いや、だって」
「二十歳のお祝いだ、有難く思え」
俺の後ろで少し申し訳なさそうにしていたAだったが、ありがとうございます、って小さな可愛い声が聞こえた。
おう、なんてたった一言返事をして会計を済ませてから、ほらよって服が入った紙袋を手渡す。
やっぱり俺は、こいつといたら調子が狂う。
今まで付き合ってきた女にプレゼントなんてしたこともねぇし、ましてや距離を縮めてはならないと思っているこいつに対してプレゼントなんて…。
俺の目の前で満面の笑みをしているこいつを見たら
そんなこと吹っ飛んでいってしまったわけだが。
それから伊黒と甘露寺との集合時間まで適当に時間を潰した。
前世では一緒にどこかに出かける、なんてことはなかった。
稽古をするか、鬼を殺しにいくか、
こんな平和な日常じゃなかったから。
ただ傍にいれればそれでいいと、そう思っていた。
だからだ。
人混みがうざくても、白い吐息が出るほどの寒さでも
何も苦痛に感じねぇのは、こいつが傍にいるからだ。
幸せそうに俺の隣で笑うAを
しっかりと胸に焼き付けた。
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苺 - 富岡じゃなくて冨岡ですよ ！あと私、実弥さん好きなのでめちゃめちゃこの作品好きです !! (2021年2月28日 14時) (
レス) id: 8cc7755bea (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 唯梨さん» 嬉しすぎるお言葉！煉獄さんのはぱっと思いつきで(笑)またいらしてください！ (2021年1月22日 16時) (レス) id: 3d4a15fd31 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - bell103ntさん» 嬉しすぎます！完結に向けて頑張りますね！ (2021年1月22日 16時) (レス) id: 3d4a15fd31 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - キュン死しそうです…！煉獄さんのあだ名が残り物掃除機なのめちゃくちゃ笑いましたww！更新楽しみにしてます！！ (2021年1月22日 16時) (レス) id: 10a0ab61a8 (このIDを非表示/違反報告)
bell103nt(プロフ) - 通知来るたびに速攻で来てます！！！任せてください！笑 (2021年1月21日 16時) (レス) id: b46ea41f08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結愛
| 作成日時：2020年12月31日 14時
