たんごしょうじょ【あんスタ】 (ページ9)

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『はーち』ページ9

学校から出て約数十秒

『…あの』

「ン？どうしたんだい子猫ちゃん」

『貴方…家…』

全く会話が無さすぎてつい話を振ってしまった…

少し気まづくて自らの髪の毛をいじり出す

「あぁ､ボクは寮なんだヨ」

『……うぇ？？』

思わずゴムを真上にぴょーんと飛ばしてしまう

うわやば…どっか行った…

『僕､家近い…見送り､大丈夫…！』

「別にいいヨ､ボクが送りたくて送ってる訳なんだかラ」

えぇ…優し…

僕は長い髪を手櫛で梳きながらそう思う

「あァ､そうだ子猫ちゃん…『あの』…どうしたんだイ？」

『その…子猫ちゃん…違う､小鳥遊 A…』

「ふふ…知ってるヨ」

……ん？？？知ってる？？？

なら普通に名前で呼べよ

夏目「ボクは逆先夏目」

『逆先くん』

夏目「夏目でいいヨ､小鳥ちゃん」

『…』

……小鳥ちゃんとは…

確かに“小鳥”遊だけどさぁ

『逆先くん､さっき…何か､言いかけてた』

夏目『…いヤ､もう大丈夫だヨ』

『そう』

あ､公園着いた

僕は公園前でﾋﾟﾀｯと止まり逆先の方を向く

『見送り…ここまで､大丈夫』

夏目「そう…じゃあネ､A」

『ばいばい､逆先くん』

僕は軽く手を振り家へと目差して走った

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『ただいま』

そう声を掛けても返事は返ってこない

まぁ両親は出張だし仕方ないけど

スマホがﾋﾟｺﾝと音を立てる

……あ､従兄弟からメールだ

まよまよ学院にはもう慣れましたか?

まよまよあれ…既読スルーですか…?

まよまよま､まさか私の事が嫌いに…

まよまよ私が何かしましたかぁぁ…??

まよまよすみません…こんな従兄弟ですみません…

いつの間にこんなに来てたんだ…

僕は適当に打ってメールを送信する

なっちちょっと返信遅れただけじゃんか

なっちそんなに喚かないでよ

まよまよあぁよかったですぅぅ…

まよまよてっきり嫌われたのかと…

いやそんな簡単に嫌うわけないじゃん…

僕はため息をつき二つ返事で返信する

まよまよあ､そうだ､折角ですし明日一緒に昼食でも…

まよまよあぁっ!陰キャがでしゃばってしまってすみませんんん…

なっち…明日2ｰb来てよね

まよまよ当たり前じゃないですかぁ!

まよまよ明日のお昼其方に向かいますねぇぇ…

…なんかどっと疲れた