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椿side
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「本当に...バカなんだから...
一人で突っ走らないで、昔のように何でも相談してくれれば良かったのに、勝手にあんなことして...。
この一年、とても寂しかったわ。
バカで凶暴な弟でも、私にはかわいいのよ...」
そう言って、司にしがみつき泣いた。
お父様もお母様も驚いていた。
司は「ごめん...」と呟き、背中をさすってくれていた。
やっと、本来の司が戻ってきたと思った。
私が泣きやんだ頃の司の瞳は、この数年見る事がなかった煌めきに満ちていた。
「二人共...仲が良いのは良く分かったから、そろそろ良いかね？」
お父様とお母様がいる事を忘れ、自分の世界に入っていた私は、ハッとしてお父様に目を向けた。
「今から言う事を良く聞きなさい。」
お父様は真剣な顔でそう言うと
「これから会社を立て直すのなら、まず始めに必ずしなければいけない事がある。
それが何か、司分かるか？」
お父様はそう言うとジッと司を見つめた。
「エドワードへの謝罪とご挨拶...ですか...」
司も、真剣な顔でそう返す。
「そうだ。
あちらの会長と御子息、それと...ケイト・ウィルソンに謝罪とご挨拶をしなければいけない。
この世界でＮＯ・１の企業だ。
それを怠ったら、あとが辛い。
司、お前に出来るのか？」
私とお母様は、不安そうに司を見つめた。
「...出来ます。
誠心誠意、謝罪します」
司のその言葉を聞いて、お父様とお母様の表情は和らいだ。
「そうか、それなら良かった。
アポを取って、明日にでも行こう。
どうせだから、迷惑かもしれんが四人で謝罪に行こうじゃないか。
それまで司は、これから先どのようにして会社を再建するか考えておきなさい」
お父様がそう言った言葉に司は「はい」と返事をして...
「お父さん、お母さん...今まで本当に申し訳ありませんでした。
再建の事、受け入れて頂きありがとうございます」
そう言って、心からの謝罪を言った。
深々と頭を下げて...
お父様もお母様も「お父さん、お母さん」と言われた事に目を丸くしていたけれど、お父様はニッコリと笑い、お母様は感極まったのか、顔を伏せて涙を堪えていた。
本当に、昔の司が戻ってきた。
中等部の頃の荒れ果てていた司ではなく、Aちゃんと出逢って人の気持ちを考えられるようになった、あの頃の司が――
今までバラバラだったうちの家族..
―― 一つになる時は、もうそこまで来ている――
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2022年1月11日 15時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - 初めまして、とても面白くて一日で全話読んできました。色々大変かとは思いますが更新楽しみにしています。 (2021年12月10日 18時) (レス) @page4 id: df7faafefb (このIDを非表示/違反報告)
r.s(プロフ) - とても面白い作品です！！更新楽しみにしています！！ (2020年8月9日 4時) (レス) id: f0dda2e9a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ す か 。 | 作成日時：2020年5月10日 13時
