５７ ページ11
「そんな寝ぐせでは兵士たちに笑われます、早くシャワーを」
そういってAは綺麗に畳まれたシャツとスカーフを渡してくる、というか投げてくる
「……チッ」
素直にシャワーを浴びに行くリヴァイを傍目に、Aは部屋の掃除に取り掛かる
と言ってもリヴァイは潔癖症で普段からこまめに掃除をしている。
簡単にホコリをはたき、散らかっている服や書類たちを片付けていく。
Aはもともと潔癖症でも何でもない。
だがリヴァイと長いこと一緒にいるようになり、自然と片付けの能力が身に付いたのだ
あらかた綺麗になった部屋を見て「うん」と納得の頷きをしたところでシャワーの音がやむ
Aは急いでキッチンに向かい、リヴァイのためにコーヒーを淹れる
「――――相変わらず完璧かよ」
「当り前です、さてまだ時間がありますので今日のスケジュールを確認させていただきます」
前回の壁外調査で、巨人に対抗する有益な情報は得られなかった。
その原因は入団したばかりの兵士たちが『未熟すぎた』と我々は判断
死者数こそ例年より少なかったとは言え、退団希望者の数が圧倒的に多かったのだ。
技術的制度よりも、精神的なものがまだまだ未熟だということだろう
もちろん死にに行けと言っているわけではない。
生きる可能性があり、本人がそれを望むのであれば憲兵団や駐屯兵団という道もある。
だがそうでない者――全力で立ち向かう勇気も逃げる勇気もない者は、いつか自暴自棄になり死に急ぐ。
それを防ぐためにも、しばらくは新米兵士たちの訓練にリヴァイやリヴァイ班といった優秀な兵士たちが指導に入ることになった
「――以上です、わからないことはありますか？」
「ねぇ、めんどくせぇ」
「机に長時間座って資料とにらめっこするのも、上の方々と碌に話し合いもできないのですから文句言わないでください」
「口のへらねぇ女だな、ほんとに……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 183人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し(プロフ) - 花音Kanonさん» ありがとうございます。これからも完結に向けて更新していきますので、最後までお付き合いいただければと思います:-) (2021年1月4日 13時) (
レス) id: 42a95bc79e (このIDを非表示/違反報告)
花音Kanon(プロフ) - 名無しさん» いえいえ！めちゃくちゃ面白いです！好きです！ (2020年12月31日 13時) (レス) id: 43556f048a (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 花音Kanonさん» ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました:-) (2020年12月31日 10時) (レス) id: 42a95bc79e (このIDを非表示/違反報告)
花音Kanon(プロフ) - 秘書って書こうとしたんですかね…？遺書になってます！ (2020年12月30日 9時) (レス) id: 43556f048a (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - 駒田針さん» ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました:-) (2020年11月22日 4時) (レス) id: 42a95bc79e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し | 作成日時：2020年9月24日 11時
