命拾い ページ10
尾「ふぅん…悪い夢ねぇ…」
尾浜勘右衛門という男はここまで冷たい目をする者だっただろうか
冬の外気ように、乾ききり冷ややかな目つきで雷蔵を見つめた。
尾「その言葉は裏切りとして捉えていいんだな?」
雷「…どう捉えるかは好きにしていいよ」
尾「そう…じゃあ、そう捉えさせてもらうかな。」
まずい。雷蔵がこちら側の立場に立ってしまった。
尾「まぁ、ひどいことはしないから安心しなよ。」
竹「天女様が雷蔵のことを気に入っているのでな。今日も共に来ないことを心配していらっしゃった。」
兵「怪我を負わせては天女様が悲しむからな」
何もかも天女様中心
もう、うんざりだ。
貴「…どうせ明日も学園の外へ行くんでしょ。もう長屋に戻ったら?テンニョサマが心配なさるからさ?」
兵「…お前に言われるのは気にくわないが、天女様の護衛が優先だ。」
竹「…戻るか」
鉢「ぉ…おう…」
三郎は雷蔵の変わりようにひどく動揺しているようだった
兵「また次の【話し合い】を楽しみにしているよ」
そういうと激しい煙幕が上がり、視界がはっきりした頃には彼らは消えていた
貴「雷蔵っ!!」
雷「A先輩!怪我は…?」
貴「大丈夫!特に無し!それより…雷蔵は大丈夫なの…?ひどいことはしないって言ってたけど…何をしでかしてくるか…」
『ひどいこと』の基準がわからない限り、安全とは言い切れない
雷「僕は大丈夫ですよ。天女に気に入られている間は少なくとも殺されはしません。」
貴「そう…巻き込んじゃってごめん」
雷「いえ、先輩に助けられたので、今度は僕が。」
貴「ありがとう…」
雷蔵が来てくれていなければ、今頃自分は無残な姿で地に転がっているだろう
あたしからしたら人生の中で一番ひやっとした
貴「四年生はもとに戻ったよ」
滝夜叉丸はどうか分からないけれど…
とりあえず…ひと段落というとこかな
雷「先輩も…無理しないでくださいね?今日はもう寝てください」
貴「うん…そうする」
妖術とは厄介だなぁ…
それにしても奴の妖術は彼ら自身さえも危険に晒されてしまうもののようだ
貴「早くなんとかしないと…手遅れになっちゃうかも…」
よし、明日からもまた頑張るぞ!!
自分の部屋に入ると倒れこむように布団に入りすぐに寝てしまった
あたしもまだまだだなぁ…
と、改めて感じた。
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かぷかぷちーの(プロフ) - 泡沫 ザクロさん» ありがとうございますっ!!これからも頑張りますね!! (2018年2月2日 2時) (レス) id: 7b2c614d30 (このIDを非表示/違反報告)
かぷかぷちーの(プロフ) - 桃さん» ありがとうございます!!第3弾制作中ですのでしばしお待ちください(´∀`*) (2018年2月2日 2時) (レス) id: 7b2c614d30 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫 ザクロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも応援してます (2018年2月2日 0時) (レス) id: 818f5c4556 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - 続編おめでとうございます (2018年2月1日 23時) (レス) id: 2e2a663263 (このIDを非表示/違反報告)
かぷかぷちーの(プロフ) - 天然水豆腐さん» ありがとうございます!これからも気まぐれに更新頑張ります!!(*^o^*) (2018年1月19日 22時) (レス) id: 7b2c614d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かぷかぷちーの | 作成日時:2017年6月30日 20時