お還り下さい天女さま！２【忍たま】 (ページ32)

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消えるページ32

足元はおぼつかず、着物は土でドロドロ。

最悪な身なりだった
それでも必死に山中を走る

もういくつ手裏剣がかすめたか。
いくつ蹴り、拳をくらったか。

覚えてない。覚えている余裕なんて無い。

貴「ハァ…ハァッ……っ！」

横から凄い速さで蹴りが飛んで来た

避けられずにそのまま肩を蹴られる
みっともなく横に転がった

間髪入れず、みぞおちに拳が入った。

貴「あっ……が…！！！！」

視界がぼやけてよく見えない

貴「…っ…は…」

上手く呼吸もできない

あ、自分死ぬんだ。

そう思って意識を失った

留「…気絶したか」

潮「ふん、くノ一といえど所詮は女子。我々六人と一人じゃあ歯が立つどころか手出しもできんだろう。」

長「さっさと運ぶぞ…もそ…」

Aの汚れた着物に手をかけたその時

六人「「「っ！！！」」」

どこからか煙玉が飛んで来た

仙「ゲホッ…ゲホ…何奴だ…っ！！」

木々が濃い煙に包まれ目の前が全く見えなくなった

視界が晴れる頃にはAの姿は無かった

七「くそっ！！どこへ行った！！」

長「待て小平太！勝手に行動するな！」

七「しかし！！「一旦引くぞ。」…」

留「小平太。気持ちは分かる。だが、煙幕を使い霜村を攫ったということは、忍者。恐らく今のは忍術学園の関係者だ。」

善「僕たちが霜村と対立していることも知っているはずだね。てことは、天女様に手をかけるかもしれないって事かな。」

留「あぁ、天女様の安全が最優先だ。」

潮「…こればかりは留三郎の言う通りだぞ、小平太。」

七「…そうだな。」

仙「学園へ帰ろう。天女様がお待ちだ。」

音も立てずに山を後にした