お還り下さい天女さま！２【忍たま】

思いと迷い ページ15

立「何っ？」


兵「昨夜、霜村と勝負をしました。その前に奴は長屋にもおらず行方をくらませており、手にかけた可能性が高いかと。そして、その際に雷蔵が奴を庇ったのです。それも何か仕掛けられたかと。」


長「雷蔵が…もそ…」


尾「そして今、四年の平滝夜叉丸が意識を失い眠っています。」


七「まさか…滝夜叉丸を…！！！」


兵「恐らく霜村のせいでしょうね。」



小平太の顔が怒りに満ちている

後輩思いなのは変わらないのかな？

まぁ…下級生はほったらかしだけど…





桜「嘘…っ」

天女の顔が青ざめていく
これは心配しての表情じゃないな
妖術が解けたことへの絶望だ


立「…これは早急に対処が必要だな。」


留「天女様に手出しはさせん！！俺たちが守って差し上げます！」


桜「あっ、ありがとう…留三郎君…みんな…」


明らかにどもっている
妖術を破られたことがよほどショックのようだ


それにしても向こうから見てあたしの姿が見えるところにいるのに気がつかないって…どんだけ夢中なのよ…

馬鹿野郎どもめっ…





それにしてもまずいなぁ…

六年生と五年生同時に来られたら流石に死んじゃうわ…


そこはなんとしてでも避けたい

タイミングを考えないとなぁ…



貴「…神社いこ」


死なないように願掛けしとこ


溺れるものは藁をも掴むとはこのことですな


神にもすがりたい、そんな気持ちだった。









長「…どうした…八左ヱ門…三郎…」


鉢「えっ、あぁ…えっと…」


竹「雷蔵が…心配で…」


仙「一体あいつはどこにいるんだ全く」


鉢「…私、探してきます。」


三郎が走り出した


竹「おい！待てよ！！」


八左ヱ門も追いかけて走っていってしまった

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