二番目の愛 -third- (ページ9)

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｢ごめん、きつい聞き方して。Aがそんなに自分を追い詰めてるとは気づかなかった」

｢違うよ。太ちゃんは悪くない。きつい言い方も、太ちゃんの思いやりでしょ？」

分かってるよ

太ちゃんが私のことを妹のように思って、心配してくれてるの

｢けどさ、俺には一言言って欲しかった。黙ってお前に居なくなられると、キツイ・・・」

ずっと険しかった表情が、悲しそうにどこか切なそうに変化する

そして、力強く、でも優しく抱きしめられる

｢たい、ちゃん・・・くるじぃ、よ」

｢何も言わなかった罰だ、我慢しろ」

｢弱々しい声でそんなの言われても・・・」

｢うっせぇよ・・・けど、マジで良かった」

腕の力は強いのに、声には覇気がない

けれど、どれだけ大事にされてるのか分かった

太ちゃんはため息ひとつついた後、私を離した

余程の力で抱きしめられていたのか、若干腕がジンジンする

｢んで、どこ行くつもりだったの？」

｢大阪にいる親戚のおばちゃんが、うちで働かないかって言ってくれて」

｢あぁ、あの優しくて奇策な？よくこっちに遊びに来てたもんな笑俺もよく世話になったわー」

｢太ちゃんのこと覚えてたっけよ。あの黒くてイケメンの太輔君は元気かー！って笑」

｢黒くてって笑子供だったから、外で遊びまくってたしな」