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「ははっ、また、幻聴?なんか、玉ちゃんの声聞こえるんだけど」


「幻聴じゃない」



光が差し込むと、そこにはずっと逢いたかった人が、居るはずのない人物がいた



「ねぇ、どうして・・・ここにいるの?」


「んー、なんでだろ?Aさんに逢いたかったからかな?」




信じられない


玉ちゃんが、目の前にいることが




「だって、あなたにはもう、別な人が・・・」


「あれは、まぁ、意地を張ったというか、なんというか・・・。けど、結局、Aさんのこと、忘れられなくて、今の今までずっと、Aさんを想ってたよ」




嘘だ


ずっと?


私がいなくなっても?




「信じてないでしょ〜。でもごめん。本当だよ?俺、
Aさんじゃないと、ダメみたい」




困ったように眉毛を下げて笑う顔を見て、玉ちゃんの腰に抱きつく


逢ってない時間が惜しくて、すれ違ってたのが惜しくて


匂いも、背中やお腹の筋肉の硬さも、私を抱き締めるたくましい腕も、何もかも変わってない


一緒にいたあの頃と同じだった




「ずっと、待たせてごめん。迎えに来たよ。Aさんのことも、俺とAさんの子供も」


「知ってたの?」


「今日初めて知った。本当にごめん。Aさんにばっかり辛い思いさせて」

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作者名:たまっち | 作成日時:2020年3月18日 0時

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