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玉森side
もし、ガヤさんが俺に伝えていれば
もし、俺があそこで意地を張らなければ
もし、俺が早くAの異変に気づいていてあげれば
もし、あの日俺が強要しなければ
もし、俺がAさんを好きにならなければ____
頭に浮かぶのは、どうしようもないタラレバばかり
正直ガヤさんを一瞬だけ、憎らしく思った
でも、この人はどんな気持ちで俺の背中をいつも押していたんだろうと思うと、憎めなかった
「ガヤさん、サイテー」
俺の言葉に、誰も何も言わない
ガヤさんも当然だと言うように、俺の言葉を噛み締める
「けど!俺もサイテー!」
へ?と言わんばかりの顔が、三つこちらを向く
「だってさ、本当の事を言わなかったガヤさんも悪いし、意地張った俺も悪いじゃん?だから、ハーフアンドハーフ?って言うの?」
自分でもこの状況で、これを言っていいものなのか分からないけれど、出てきた言葉がこれだから仕方ない
「結局、彼女作っても、俺にはやっぱり、Aさんだけなんだ。だから、ガヤさんにも、ミツ先輩にも譲れない」
「いや、なんで俺も出てくんだよ・・・」
「え?なんとなく流れ的に?」
「ほんと、テキトーだよな、玉ちゃん」
「タマ・・・ありがとう。でも、この想い、きちんと伝えたい」
「じゃあ、まずAさんの無事を祈ろう。きっと大丈夫」
そうは言ってみるけれど、本当は気が狂いそうなくらい、怖かった
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作者名:たまっち | 作成日時:2020年3月18日 0時