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そして、宏光さんから連絡が来ないまま、出勤となった
この時ばかりは、同じ部署であることを本気で恨んだ
オフィスには既に、宏光さんと玉ちゃんの姿があった
「おはようございます、Aさん」
「おはよ、玉ちゃん」
いつも通り挨拶を交わす
時折、心配そうな視線が隣から向けられるが、知らない振りをする
「おーい、Aー。ちょっといい?」
何故か、オフィスの入口のところに太ちゃんがいた
初めてうちの部署に来るであろう、別の部署のイケメンに女子の注目が集まる
「ちょ、どうしたの?」
「実は、この前お前ん家行った時、間違えて・・・」
何やら私に差し出そうとするから、慌てて給湯室に連れていく
「ちょっ、なんだよ、お前。大胆だなぁ〜」
「ただイケメンと付き合ってるなんて勘違いされて、女子からいびられるのが嫌なだけです」
「わりぃわりぃ。冗談だ。ったく女子ってのはめんどくせー生き物だな。あ、あとこれ、タマの時計」
「え!?なんで持ってんのよ!」
「この前家行った時、珍しい時計だったからふざけて付けたんだよ。そしたら、間違えて持って帰ってきたってわけ」
「はぁ?ふつー人のもんつける?しかもそのまま持ち帰るって・・・どっか抜けてるよねー」
持ってかれたのに気づかなかった私も私だけど
「ちゃんと、タマに返しておけよー」
「えー、気まずいーーー。なんなら太ちゃんそのまま返しといてよ」
「やだよ。変な勘違いされそうだし、それこそめんどくせーよ」
「あのー、勘違いってなぁに?俺も早くその時計、返して欲しいんだけど?」
いつの間にか給湯室の入口に立っていた玉ちゃんが、腕につけている別の時計を指さしながら、こちらを睨んでいる
これは、一番めんどくさい状況になったぞ
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たまっち(プロフ) - nanacoさん» 初めまして、たまっちです!ご感想ありがとうございますm(_ _)m初コメですごく嬉しいです!今後もぜひ、展開を楽しみに読んでいただけると幸いです(o>ω<o) (2020年2月23日 2時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 初めまして(*^^*) 今日ランキングで見つけて、ここまで拝読しました(TT) 不倫ものなのにドロドロしてなくて胸が苦しくなります(;ω;) (2020年2月20日 19時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまっち | 作成日時:2020年2月7日 22時