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北山side

「はぁーーー」


幸せが逃げるとか言うけど、ため息をつかない訳にもいかない


久々に面と向かってAと話したけれど、まだ吹っ切れてないことを十分に思い知った


にしても、給湯室で二人きりはアウトだろ


今にも抱きしめそうで、理性を総動員させるので必死だった




「おぉ、北山じゃん。A来た?」



会って開口一番それかよ


正直、今会いたくなかったわー



「あぁ、来てるよ。つか、なんでこの階にいんの?」



滅多にこの階に来ない藤ヶ谷がここにいるのが不思議だった



「A来てるか見に行こうと思って」


「それだけ?んなもん、LINEとか電話で聞きゃあいいじゃねぇかよ」


「直接聞けば、あいつ気にするだろ、いろいろと。悪魔でも心配してない雰囲気的を装わないと、迷惑かけると思って頼りづらくなんだろ」




全部Aのことを分かってるようで、若干癪に障る


絶対藤ヶ谷はAが好きなのに認めようとしない


あのキングでも、好きな人への想いを隠すのはできないんだな





「あのさ・・・」



急に真剣な顔で話しかける藤ヶ谷に少しビクつく



「北山って、情事の時、ちゃんとゴム付けたか?」


「は?」



思わず素っ頓狂な声が出る


なんちゅーこと聞いてんだ、こいつは



「なに急に、どうし「いいから、答えろ」


「いや、それはちゃんと毎回つけてたけど・・・」




有無を言わさない口調と目に負けて、質問にまともに答えてしまう




「あっそう。わりぃ。変な事聞いて」


「いや、別に。急にどうしたよ」


「いや、なんでもない。じゃあな」




これ以上何も聞くなと言うように、全てをシャットアウトされた気分だった


だから、変な質問をしてくる藤ヶ谷に、この時余計に不審感を覚えた





「あ、お前もう、ふらつくなよ」




帰り際に釘を刺すように、鋭い一言を放って、藤ヶ谷は去っていった





「Aに近づくなよ、の言い間違えなんじゃねーの」




後ろ姿までイケメンな同期に、無償にイラッとする









早く素直になればいいのに_____

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たまっち(プロフ) - nanacoさん» 初めまして、たまっちです!ご感想ありがとうございますm(_ _)m初コメですごく嬉しいです!今後もぜひ、展開を楽しみに読んでいただけると幸いです(o>ω<o) (2020年2月23日 2時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 初めまして(*^^*) 今日ランキングで見つけて、ここまで拝読しました(TT) 不倫ものなのにドロドロしてなくて胸が苦しくなります(;ω;) (2020年2月20日 19時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまっち | 作成日時:2020年2月7日 22時

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