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目が覚めると、初めに白い天井が目に入った


そして腕には点滴がされていて、どうやら病院にいることが分かった




「A。大丈夫か・・・」




そこには太ちゃんが心配そうに覗き込む姿があった


あ、私、太ちゃんに資料届けてる時に倒れたんだ




「ごめんっ、太ちゃん。仕事中に・・・」


「いいよ、そんなこと。つか、体調悪かったんなら言えよな。どう見ても貧血じゃねぇだろ」




太ちゃんは少し怒ったような表情と口調で話す


久々に怒られてシュンとなる




「ごめんなさい。気をつけます・・・」


「頼むぞ、ほんと」




ふぅと一息付き、何か思いつめたように表情でこちらを見る




「あ、のさ、お前さ・・・」


「ん?なに?」


「・・・やっぱなんでもねぇわ。点滴終わったら帰っていいってよ。俺会計してくっから。家まで送るから待ってろよ」




どこか捲し立てるように喋った後、くるりと背を向けて、行ってしまった


結局何を伝えたかったのか分からなかったけれど、何より太ちゃんに迷惑をかけてしまったことが申し訳ない





「工藤さん、お目覚めになりましたか?」



担当してくれたであろう年配の看護師さんに話しかけられる



「それから、工藤さん妊娠してらっしゃいますけど、ご存知でしたか?」




あぁ、やっぱりか




「一応妊娠検査薬で陽性の反応が出たんですけど、産婦人科にはまだ・・・」


「倒れたのもきっと妊娠の初期症状でしょう。きちんと受診なさってくださいね。後は点滴も終わりましたので、お帰りになってよろしいですよ」




腕から点滴の針を抜き、用具を片付けていく


自分もベットから下りて、帰る準備をする






妊娠してた_____



医療を専門とする看護師から妊娠の事実を告げられ、ますます実感が湧いてくる


あんなに不安だったのに、今は妊娠と聞いてホットしている自分がいる


それはなぜだか分からないけれど・・・

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たまっち(プロフ) - nanacoさん» 初めまして、たまっちです!ご感想ありがとうございますm(_ _)m初コメですごく嬉しいです!今後もぜひ、展開を楽しみに読んでいただけると幸いです(o>ω<o) (2020年2月23日 2時) (レス) id: 94d0777d49 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 初めまして(*^^*) 今日ランキングで見つけて、ここまで拝読しました(TT) 不倫ものなのにドロドロしてなくて胸が苦しくなります(;ω;) (2020年2月20日 19時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たまっち | 作成日時:2020年2月7日 22時

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