二番目の愛-second-

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それから数日が経ち、プロジェクトも成功に終わった


海での出来事以来、玉ちゃんは何かと心配してくれている


毎日一通他愛のないメールをくれるようになった


晩御飯の写真送ってきたり、実家のペットの写真送ってきたり、今日の俺ーなんて自撮りを送ってきた時もあった笑




ピコンッ

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Aさん、今日は何してるのかな

俺はねー、お家でゴロゴロなう

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｢また、自撮り笑 」



眠い中撮ったのか、瞼の重そうな表情が写っている


いつものように、既読をつけ、画面を閉じる






そして今日は、宏光さんと一緒に過ごす最後の日


彼はそんなこととは知らずにいる


何も知らないまま、笑顔で過ごして欲しいから


たとえ二番目の女だとしても、きっと悲しんでくれるから


悲しい顔を見て、最後の旅行に行くのは嫌だから






とびっきりのおしゃれをして家を出る


一番綺麗な姿で最後を飾りたい、心の中に残して欲しいから


いつかあなたがくれた、赤い石のついたネックレスをする


それをぎゅっと胸元で握りしめる






｢お別れだね。頑張れるように、力をちょうだい」




赤い石にはきっとそんな力はない


けれど、なぜかどこからか勇気が湧いてくる気がした

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