Episode 47 ページ5
夕雨side
『ギターに追いつけない…て、何?』
「そのままなの。あんたのギターが上手くなると、私達の技術は下がっていく。無責任かもしれないけど…あんたは私達の演奏を吸収してるの」
『何、言って……先輩は…そう思わない、よね?』
ベース担当に目を向ける
彼女はただ口だけで、「ごめんね」と言うだけだった
ごめんね、って何
「解散しよう、夕雨」
『…っ、嫌だ!私はまだ…一緒にやりたい!』
「まだ分かんないの、夕雨!」
『っ!』
「あんたが私達を苦しめてたの。天才のあんたが、私達の気持ちなんて分かるの?」
『………!』
「…じゃーね、夕雨」
早々と着替えて出ていく、ボーカルとドラム
キーボードとベースは少し迷って、出ていった
残された私は、泣きそうなのを堪えて走って帰った
家に荷物を置いて家を飛び出す
その時、りみからメールが届く
「「ライブ見てたよ。帰り際に見つけちゃったんだけど、夕雨ちゃん何か悩んでる?」」
彼女の優しさに心が少し軽くなった気がした
彼女に話を聞いてもらおう
唯一の相談相手はりみだったから、迷わずメールを送った
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作者名:炙りチャーハン | 作成日時:2018年8月25日 2時