ワスレナグサ (ページ31)

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お肉を沢山食べて、動けなくなっている私を見て

「無理して食べんなって言ったじゃん」

そう言って笑っている祐希が

何故かカッコよく見えた。

『今日は腹八分目にしたから吐かないよ！』

石川「今すぐ帰れる？」

『食べたばっかりだから待って！』

石川「限界まで食べたの知ってるよ」

『そんな事ないよ！』

石川「じゃ早く帰ろ」

『だから食べたばっかだから待って！』

石川「そんなカリカリすんなよ」

『祐希が意地悪ばっか言うからじゃん！』

私の決断が正しいのかまだ分からない。

分からないけど、この先どのぐらい時間がかかっても

自分の選択が間違いではないって

証明出来る日が来るまで祐希に頼るのは辞めよう

そう強く決心した。

もし、弱音を吐いて頼ってしまったら

違う県の高校に行った意味が

無駄に終わってしまうような気がする。

石川「今日Aん家泊まってい？」

『いいよ、お菓子パーティーする？』

石川「まだ食べんの？」

『今は食べれないけど、夜中とかお腹すいて
何か食べたくなるかもしれないじゃん』

石川「帰りにお菓子買って帰ろっか。」

私と祐希は食の好みだけは似ている所が

沢山あって基本食べることが大好きで

ただトマトと生クリームが苦手な祐希は

料理にトマトが入っていたら私にあげてくるし

バレンタインで生クリーム系の物を貰っても

私が食べる派目になるんだ。

唯一、祐希に勝てるところをあげるとしたら

好き嫌いなくご飯を食べれるところかもしれない。