【d!】初恋に彩りを【syp】 (ページ15)

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俺と先輩ページ15

「ん〜、卒業しちゃったら美術室にも通えないし、これを機にデジタルでもやってみようかなぁって

なんか何買えばいいかもわかんないけどとりあえず色々買ってみたんだよね、憧れてた絵師でもやってみようかな〜」

なんて言ってたと思ったらその2週間後にはTwitterアカウントが存在していてフォロワーが5万人いた事は俺でもびっくりした

なぜマイクを買ったのかと本人も思っていたらしい

が、１ヶ月後くらいには動画サイトでいくつかアカウントを作成してお絵描き配信をしていたのはまじでやばかった

俺だけの先輩なのに！！！！俺のAなのに！！！！

閉じ込めてしまいたいくらい大好きやけど先輩の絵がたくさんの人に見てもらえるのはええことか…と頑張って我慢している

そのまま時はすぎ、先輩は見事大学に合格、進学が確定した

本人は合格にはあまり興味がなかったらしく、とりあえず大学に行けることになったことは理解したら喜んではいた

どうやら家から大学に通うらしく離れることはないらしいから俺としては安心した

そして遂に、卒業式を迎える

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「ん〜、明日で卒業かぁ」

『卒業する本人がそんなに呑気でどうするんですか…』

「んふふ、実感無いんだもん、もとより高校生活をしていたっていう自覚もそんなになかったし

まぁでも、ショッピくんに出会えてからちゃんと人として生きてるっていうか、なんて言ったらいいかわかんないけどちゃんと意志を持って生きてた気がする」

『ふはっ……そうですか』

「何より、ショッピくんと恋人同士になるとは思ってなかったなぁ」

『なんで、俺の告白、受けたんですか』

「なんでだろうね、でも、気づいてなかったのかもしれない、あの瞬間まで

今までに出会ったことがなかった私の絵を理解してくれる人、その時点で私にとっては大切な人だった

隣にしてくれる人も、話しかけてくれる人も、気にしてくれる人も、ショッピくんが最初で最後だと思ってたから

私は、君よりも早く卒業する、だからせいぜい1年、君といられるのは1年だけでそれ以上はないって

この時間は私にとって最初で最後の幸せな時間なんだって、だからこの一瞬一瞬を大切にしていこうって

だから私もショッピくんが好きだったんだろうね

だからすごく、嬉しかったんだ」