トリップなんて望んでない！第4部 完結【ヒプマイ】

185：一先ず控え室にて ページ37

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「…話は後にしましょう、とりあえずこちらに」




目を見開き驚く先生は直ぐに表情を戻し、私の腕を掴んで背に隠す様に歩み出した


暫くして、扉の前のロックを解除しては部屋へと入れられた…すると、






「ﾋｨｨｲ！！！お、ぉ、お…女の人！！！」




「だ、から毎度俺を盾にするな…って、ん？！」





真っ青な顔で悲鳴を上げる一二三さんと驚いた顔をする観音坂さんが居た



つまり、ここは麻天狼の控え室


と、冷静に認識した途端ガッと観音坂さんに肩を捕まれ揺すられた




「行方不明って聞いてたけど、今までどこに居たんだ！？、連絡取れないって山田三兄弟も言ってたぞ！？！」



『み、身柄、中王区…保護、なんき"ん！』





「独歩くん、落ち着いて下さい…彼女、目が回ってしまいますよ」




神宮寺先生が制したお陰で解放されたが、少しクラクラする…


不意に後ろから肩を支えられたので、振り向いて見れば




「すまない、僕の親友は君を心から心配していたんだ…お詫びに、今度僕のお店に招待するよ。素敵な夜を共に過ごそう」




『で、出たー！！』


「ひ、一二三！！」




久々のキラキラに耐えきれず部屋の中を逃げ回った



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「なるほど、それは大変でしたね」




落ち着いた頃に先生達へあの日から今日に掛けての事情を説明した




「…でも、中王区からの脱走って…ハードル高すぎるんじゃないか？」



『…それな？です』




「危機感無いな…その反応」






先生の隣で腰を落ち着かせては、麻天狼の御三方はうーんと同じポーズで何か考えていた



…ちょっと可愛い




「…この後、私は呼び出されていますので余計に見つかる可能性が高くなりますね」


「今頃、貴方が居ないって上にバレて捜索中だったり…」




ですよねぇ…後先考えない結果がコレですよ

三郎様から頂いた通信器の使い方も不明だし、制服だって…ん？





『忘れてた！？…すみません、更衣室借ります！』




ふと手荷物の中身を思い出しては更衣室のカーテンをシャッと開けてすぐ様着替える


着終えて鏡を見てみるも、やはり…誤魔化せる気がする

顔が一般的より低めで良かった、完璧なモブの完成！




帽子を深く被れば顔は見えない

再びシャッとカーテンを開けてお披露目すると




「「「！？」」」


『どうですか、これならバレ…』





「党員に…なったのか？」





着替えた所為で、何故か疑いの目を3人から受け始めた



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