幼なじみ達の恋と巻き込まれた私

17 sideY ページ17

･･･来てしまった。文化祭当日。

昨日緊張してあんまり眠れんかった･･･。
いつ告白しよ。
どんなタイミングで？
うわ、ほんまにやばい。
想像しただけで汗すごいわ。

｢お！ヨコ！今日告白しいやー！｣

そんなおはよう！みたいなノリで言わんとってすばる！

｢しっかりやれ！｣

Aがおっさんみたいに背中叩いて激励の言葉をかけてくれた。

あかん！緊張MAXや！！！

｢おー！ヨコなかなか似合ってるやん！｣

ヒナが俺らの教室を覗いて声かけてきた。
そこのおふたりさん･･･ニヤニヤせんとって！

｢あら、すばるさん。私達お邪魔みたいねぇ｣
｢あら、Aさん。私も同じこと思ってましたわ！｣

おほほほほ！！

変なコントをしてAとすばるは教室から出ていった。教室には他にも人おんのに皆は開店の準備で忙しくしてね俺らには見向きもせえへん。なんか世界に2人だけみたい･･･！俺乙女ちゃう？

｢あり、がとう！ヒナは何すんの？｣

あ、あかん！！
口がうまく回らへん！

｢俺はなぁーほんまは女装せえへん予定やってんけど１人体調崩してもうて今日休みやから俺が女装することになってん！｣

う、嘘やろ･･･
なんでそんな元気に言えんの？
ヒナがいくらゴリラとはいえ女装するなんてそんなん！俺がヒナを襲いかねへんやん！！！

｢まじか！ゴリラの女装とか見たないわー！｣

あーー！！思ってもないことを！
このおしゃべりな口を塞ぎたい！！
ほんっまは見たいんです。
出来れば俺だけにその女装を見せて欲しいんです！
もういっこ付け足すなら恥ずかしそうにして見せて欲しいんです！

｢あんなぁ！意外とかわええなぁ！って言われてんねんぞ！｣

そんなニコー！って笑わんで！
笑顔眩しすぎる！
ていうかもう見たやつがおるっちゅーことか。
ふざけんな。

｢ほな、どんだけ似合ってるか見に行ったるわ！｣
｢おーおー！ほんま覚悟しときや！｣

覚悟なんかしてもし足りへんくらいやわ･･･。
くそぅ。今から見た時のリアクション練習しとこかな。

｢そういやヨコっていつまで執事やんの？お昼休憩被るんやったら一緒に文化祭回らへん？･･･A達も一緒に！｣

ヒナからのお誘いやぁー！と思って膨らんだ俺の心は｢A達も一緒に！｣っていうヒナの言葉にすぐ穴を開けられて萎んでいった。

｢お、おう！いこ！｣

でも、一緒に回れるだけマシやな。
午前めっちゃがんばろ。

｢ほななー！｣
｢おう！｣

18 sideM→←16 sideY

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す