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隼side
目を開けると、いつもの白い天井が見えた。
夕日が差し込んでいる。
あれ……?
胸が痛くて苦しくて……検査して……。
ガラガラ……
医「小森さん、気付かれましたか?今は胸は痛くないですか?」
隼「はぃ…」
医「午前中検査したの覚えてますか?」
僕が頷くと、
医「検査結果をお伝えします。小森さんは…、狭心症を患っています。」
きょうしん……しょう…?
何、それ
隼「なんですか…?狭心症って……」
医「心臓病の1種です。小森さんの場合ストレスが多くなり心臓に負担がかかり発症してしまったようです。こちらは薬で治るのですが、根本的なストレスが無くならないと、良くなりません。ですから……」
心臓病……
その漢字3文字が頭をぐるぐる回っていた。
肺の病気にプラスで狭心症……
医「小森さん?メンバーの皆さんにも伝えましょう。」
伝えたくない……
もう迷惑かけたくない……
隼「はぁッ……けほっけほっ…、伝えなきゃ…ダメですか…?」
医「これから症状はもっと出てきてしまうと思われます。ですから、伝えた方が小森さん自身のストレス緩和にも繋がると思いますよ?」
隼「分かりました…」
医「私が連絡しましょうか?」
隼「お願い…します、」
僕は自分の口からは伝えられなかった。
怖かった。
信じたくない気持ちがまだ残っていた。
先生が出て行って1人になると…
またあの嫌な一人ぼっちの時間が始まった。
隼「グスッ……怖ぃ…けほっけほっ…グスッ……」
恐怖心や不安、寂しさ全てが押し寄せてきた。
もうやだ……
みんな……
会いたい……。
ドクンッー!
隼「あ"ゥッ…ひゅ……はぁ、はぁっ、はぁ…」
胸をぎゅっと押さえて耐える。
涙で滲んでくる視界。
恐怖と激痛から、カタカタと震えてくる手
こんなに怖くて苦しいならいっその事
死んでしまいたい。
医「小森さん、連絡しておき……小森さん!ゆっくり息して下さいね?」
入ってきたと思ったら、背中をさすりながら、機械を素早く確認してくれる先生。
少しして落ち着いてきた。
隼「はぁ、はぁッ……げほっけほっ…」
医「明日帰って来るそうです!ロケはもう大丈夫だそうですよ!安心してと言ってました!」
あ、
また迷惑かけたな……
なんか疲れた…
スーッと意識が遠のき、また暗闇に落ちた。
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こもりん??(プロフ) - あんさん» やっぱり泣いちゃいますよね!笑 ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年3月22日 23時) (レス) id: 751c27b14f (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - こもりん??さん» 私も泣いてしまって読めない気がします(笑)これからも更新楽しみにしてます! (2019年3月21日 18時) (レス) id: 500db723e5 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん??(プロフ) - あんさん» 間に合わなかった系ですね……泣 書いてるうちに私が泣いちゃって書けなくなっちゃいますね、きっと笑 限界まで来て危険な状態になってしまい……どうなるかお楽しみに!笑 提案してくれてありがとうございます! (2019年3月21日 18時) (レス) id: 751c27b14f (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - 移植する日が決まったけど、移植する前日に隼くんの身体に限界が来てしまう…みたいな流れはどうでしょうか?これからもお話楽しみにしてます! (2019年3月21日 1時) (レス) id: 500db723e5 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん??(プロフ) - はーとくんさん» ありがとうございます!志田は最悪な人間ですね!更新頑張ります! (2019年3月11日 23時) (レス) id: 751c27b14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こもりん | 作成日時:2019年2月8日 19時