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近藤は汗が止まらなかった。
先程までウホウホと完全にゴリラ語で話してくるから適当に相槌と返事をし、厠へ逃げ込もうと適当にウホって言ったら着いてくるでどうなっているか分からなかった。
挙句の果てにバブルス王女には瓦がヒット。
そこに居合わせたのは最悪の連中、万事屋。
加えて尻の方も完全にやってしまった。
一本丸々、万事屋がいたことに驚いてつい。
「おいおい、何やってんだお前こんな所で」
「女にモテないからって遂にゴリラと交際スタートアルか」
「神楽、流石に失礼……」
「冗談でも言っていいことと悪いことがあんだろ。
弟さんかなんかだよ」
「着物着てるから妹さんじゃ……」
いや、全員失礼だよ。
言えるわけが無い。口が、ケツが裂けてもゴリラと見合いしてたなんて言えない。
どうにかしてこの場を去らなければ。
ややこしくなる前に。
運良く、ゴリラに人の言葉が通じてるか分からない。ここはバブルス姫の前だが、誤魔化すべきだ。
「お、おいおい。冗談よしてくれよー。
これペットだよペット」
よし。これで乗り切ろう。
「ペットぉ?マジでか、こんなデケェの飼ってんだ」
「え、でもさっき王女って……」
「そ、そういう名前なんだよおーじょって名前!」
喜杏がぽろっと言うと近藤は慌てて名前だと言い張った。
すると少し目を離した隙に神楽は残っていた豆パンをバブルス姫に突っ込んでいた。
不味くて吐き出すと銀時による平手打ち。
食い物を粗末にするな。その通りだが、今はやめてくれ。
近藤はその場を離れようとバブルス姫の手を掴む。
このままここにいては王女が更に何かされる。
バブルス姫の鼻から大量に血が出ている為、関係者に見られたら、と思うと更に汗が止まらない。
立ち上がった姫の背中を押しながらその場を離れようとすると、裾の間からさっき生産してしまった一本のウ〇コ。
それを見逃してくれるはずがない万事屋。
「今お前の袴の裾から転がりでなかった?」
「汚い……」
「銀ちゃん、一回蹴ってたよ。ワントラップ入れたアル」
ダラダラ更に汗が。知人にこんな所見られて指摘される訳にはいかない。それも三人のうち二人は未成年且つ女の子だ。
咄嗟に王女の背を蹴り、池へと落とす。
「何処でもウ〇コすんじゃねぇって言ったでしょうが!!!」
これで乗り切る。いや、次は乗り切れるわけがなかった。
急に頭に影ができ、顔を上げるとそこにはビショビショになったキレているゴリラ。
あ、終わった。
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月見ソウ(プロフ) - 真代さん» 真代さんお久しぶりです!祝ってくださってありがとうございます。柳生篇はギャグも多いのに考えさせられるお話ですよね。それを表現出来てるか不安ですが、楽しんで貰えたら嬉しいです。応援ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2021年5月6日 12時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
真代(プロフ) - ください! (2021年5月6日 3時) (レス) id: edcb4d77ca (このIDを非表示/違反報告)
真代(プロフ) - 「貴方の傍に」シリーズ、一周年おめでとうございます!!物語は現在、柳生篇ですね。守りたいもの、取り返したいもののために、強敵と戦う話ですが、この戦いを通して、どう変わっていくのか、また、主人公はどうなっていくのか、楽しみにしてます。連載頑張って (2021年5月6日 3時) (レス) id: edcb4d77ca (このIDを非表示/違反報告)
月見ソウ(プロフ) - みうしさん» コメントありがとうございます!1年も書いときながらまだ4巻なんで、申し訳ないです。嬉しく思ってくれること、本当にありがとうございます。今のうちに話を更新していきたいと思ってますのでよろしくお願いします。 (2021年4月28日 17時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
みうし(プロフ) - 一周年おめでとうございます!一年間も書き続けてくださっている月見ソウ様には感謝の気持ちでいっぱいです。この作品が更新される度に嬉しくなっています…wこれからの話の展開も楽しみです。更新陰ながら応援しております! (2021年4月28日 0時) (レス) id: f1ae5cae79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年12月11日 23時