貴方の傍に-4-【銀魂】

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「アレだよ！砂糖とお酒入れて煮て食べるんだよ!!!教えた通りに作るんだよ！」

「……はい」

「しつけぇな！何回同じこと言うんだよ!!!」

「大きい声出すんじゃないの!!!もう人の揚げ足ばっかりとって!!!」

どっちもどっちだ。
玄関でこんな大声でやり取りしてたらいつか苦情が来るに決まってる。
書き殴られたレシピを手に持ち見送ろうとすると先程から同じやり取りを何度も繰り返していた。

「アレだよ！煮すぎても駄目だよ!!!」

「……はい」

「しつけぇって言ってんだろうが!!!」

「大きい声出すんじゃないの!!!」




一方その頃、高天原ではまた活気を取り戻していた。
狂死郎も客席に座り、女性と心の底から笑っていた。
また自分は誇りを持ってこの仕事に取り組む為にかぶき町で過ごしていくんだろう。

「お待たせしました」

スっと置かれた机に置かれたのは華やかな雰囲気には似合わない南瓜の煮物だった。
誰が頼んだのか、いや、この店にこんなメニューがあっただろうか。

すると、一緒に置かれていた手紙を何となく手にする。

開いてみるとそこには見慣れた字で綴られた手紙だった。




「それじゃ私行くけど、私行ったらちゃんと鍵締めるんだよ!!!」

「しつけぇつってんだろうが!!!もういいから行けよ!!!」

「あばヨおばはん、いい夢見ろヨ」

「おめーもな糞ガキ!!!」

ついにこのやり取りにも終わりが見え始めていた。
銀時は頭をかきながらも見送ろうとしていた。
おばさんがドアに手をかけると新八は慌てて呼び止めた。

「そのっ……、結局、力になれずすみませんでした」

「……何言ってんのさ

会わしてくれたじゃないのさ」

その言葉で完全にドアは閉まった。




目の前にある南瓜の煮物を咀嚼すると懐かしい味と共に涙の味もした。

最後にはこう綴られていた。

"たとえどんなんなったって

アンタは私の自慢の息子です"と。

何年経っても母親は母親だった。
あぁ、懐かしい味がして涙が止まらない。

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