検索窓
今日:13 hit、昨日:39 hit、合計:166,910 hit

5 ページ5

銀時が足を向けたのはある男がよくサボりに来る団子屋だった。やはり今日もここでサボっていた。

「旦那、奇遇ですねぇ」

「よう、総一郎君。ちょっと聞きたいことあるんだけど」

_______________


少女は暗い路地の隅で盗.んだ握り飯を食っていた。
昼は人通りが多い江戸は少女にとって息苦しくて仕方がない。仮眠を取れるとしても深く眠りにつくことなど出来はしない。

しかし、最近は貴重な仮眠でも寝付きはさらに悪いものだった。
原因は数日前に出会った男のせいだろう。男の言葉が頭から離れないのだ。
今だってそうだ。少しでも気を緩めれば、直ぐに思い浮かんでしまう。

唇を噛み締め、握り飯を潰しそうになるが心を無理矢理落ち着かす。再び握り飯を口にするがまずい。とてもまずい。何も味を感じない。


いつからこんな風に生きているんだろうか。物心ついたときから浪人を殺.してきた。
罪もない人を殺.す浪人がいれば、薬を売っている浪人がいれば、女を襲っている浪人がいれば遠慮なく殺.めた。

しかし、人の目というものは怖いものだ。血に濡れた自分が映ればその目には恐怖しか感じない。
でも慣れた。慣れるしかないのだ。慣れたはずなのに。

「……大丈夫」

少女は立ち上がり、暗闇にと姿を消した。

6→←4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
204人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。