困った時は笑っとけ35 ページ35
神楽が福引で宇宙旅行四名様専用チケットを当て、トイレットペーパー以上に素敵なお土産を持ち帰ってきた。
無料なのだから行かない理由がない。
神楽は定春も連れていきたかったがペットの連れ込みは拒否され、定春は見知らぬ人の頭に噛み付いたまま消えたという。
「うー定春ゥ」
「だからババアに預けとけって言ったんだよ」
「だって定春だけ残していくの可哀想ネ!」
「ギャーギャー喚くんじゃねぇよ。
あーあ、興冷めだ」
そう言う割には外の景色を見ながら、機内食をガッツリ食べていた。
こうして万事屋一行は宇宙を満喫していた。
どんどん遠くなる母星、地球が小さくなるのを見ると銀時は小さい悩みなどどうでも良くなると言う。
「ほんとアル。心洗われるよ」
「……ねぇ、定春のことは?」
「はぁ、僕ちょっと探してきますよ。同じ船に乗ってるかもしれないし」
新八は席から立ち探しに行こうとすると、ガチャとこめかみに冷たい機械が突き付けられた。
「え?」
「動くな。騒ぐんじゃねぇ。
この船は我々『萌える闘魂』が乗っ取った」
その持ち主は目出し帽を被り、目が血走った男だった。
客に銃を向け、声を上げる。
いわゆるハイジャックである。
青ざめ焦る新八に銀時に助けを求めるが。
「俺、死んだら宇宙葬にしてもらおうかな
星になれる気がする」
「ほんとになんぞ!!!」
「……この際なればいい」
「喜杏ちゃん!?」
席にも着かず巫山戯ている万事屋に苛つき、男は銃を突き付ける。
その銃を神楽は下から蹴りあげ、男の手から銃が離れた。
一緒にいた男は焦り銃の引き金に手をかけるが、その一瞬で銀時も蹴り気絶させる。
騒ぎに気付いたもう一人も銃を構えるが、新八が下から突き上げ喜杏が食器で頭を殴り倒した。
男達を倒した銀時達にワッと客が褒め称えるが、もう一人入口に隠れていたことに気づかず後ろから銃を突き付けられた。
男は形勢逆転だ。
と思った瞬間、身体に大きな衝撃が走った。
男のすぐ後ろの入口が勢いよく開いたせいである。
そこに立っていたのは定春に噛まれ、頭から血を流していた長身の男だった。
「このやろー!定春を返せェェェ!」
神楽はその男が定春を誘拐したと勘違いし、男を力いっぱい蹴り定春を無事救出。
銀時が被害者の顔を覗くと、男は自分がよく知った男だった。
と、同時に爆発音が響き渡った。
操縦室が爆発し、操縦士は全員負傷。
危機的状況に陥った。
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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時