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喜杏がどれだけ焦っていたか。
銀時の死という恐怖と戦っていたのだ。

俺が駆けつけたとき、警戒を解かず刃を向け、小さい身体で守ろうとしていたのだ。

桂は知っているからこそ銀時に厳しく伝える。


「仲間が攫われた。ほっとくわけにはいかねぇ」

「……その体で勝てると?」

「『人の一生は重き荷を負うて遠き道をゆくがごとし』

昔なぁ徳川田信長というおっさんが言っていた言葉でなぁ」

何故ミックスしたのか。
色んな名前が交ざっていた。桂は突っ込まずにはいられず家康公だ、と正しく直した。

老人の言うことは中々馬鹿にはできない。
荷物というのは担いでいる時は気づかず、手放したときにその重さに気づくのだ。

銀時は攘夷戦争で嫌でも思い知った。
もう持たないと何度思ったか。失ったときに気付くくらいならば最初から持たなければいいのだ。

だが、いつの間にか背負っていたのだ。
大きく鬱陶しい荷物が二つ。いつの間にか居座ってる荷物が。

そして自ら手に持ってしまった荷物が一つ。

「あいつらがいねぇと歩いてても面白くねぇしな。
それに」

銀時は喜杏の頭に手を置く。

「家族ってのも教えられるんだろ?あのチャイナ娘によ」

喜杏は目を見開き、コクリと頷いた。

桂はその様子を見て一つ息を吐いた。
この二人はなんと言っても行くのだろう。

ならばこの前(池田屋)の貸しを返すのもいいタイミングであろう。

「片腕で荷物など持てまい。今から俺がお前の左腕だ」

25→←自分の荷物は守りきれ23



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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時

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