花弁がふたつ ページ3
◆◇
いやいや!!普通、刺す?!心中とかほんとありえない!!薄々気づいてたけど、ほんっとに頭イカれてた……!
なんで、私はあんなヤバい奴にしか好かれないの?!
もうやだ、やり直したい。まだ、人生の3分の1も謳歌してないのに!!
鬼滅の刃の最終巻だって見てないのに!!
あぁ、死ぬ前に善逸のカッコイイところ見たかったなー。
これから、天元さんだって出るのに……!!
くっそ、あいつ絶対呪殺してやるからな!!あ、もう死んでるから駄目か。
あー、死にたくないなぁ。死ぬのは怖い。いやだ。だって、死んだら全部無くなっちゃう。
脳内で何度も元彼を殺していると、まわりで花の匂いがすることに気づいた。
……この花の匂いを私はどこかで嗅いだ気がする。どこ、だろう?
『……ん、……っえ?』
気づくと、目の前には見慣れない天井があった。
私生きてたのか。やった!生き延びてやった!元彼のばぁか!!
それにしても、ここはどこだろう?
私の部屋でもなければ、病院でもない。
『……どこ、……ここ……?』
「あぁ、起きたかい」
最初に感じたのは、優しい声だった。
水のように透き通っていて、でも暖かい声。
その声にぼんやりとしていると、視界いっぱいにお婆さんがうつった。
顔はシワが刻まれていたが白く、目は白色に近い灰色で綺麗な白髪を1つに横で結んでいた。
横に結んだ髪の毛についていた飾りは、花のような形をしている。
真っ白なその人はとても、綺麗だった。
「あんたが、私の家の前で倒れていたんだよ」
『……え、うそ?!いっ!』
その言葉に驚いて起き上がろうとすると、お腹に激痛がはしった。
「無理するんじゃないよ。あんた、腹から血を出して倒れていたんだから」
お婆さんの言葉に少しだけうなづいて考える。
ありえない。私は、元彼に刺された。
例え、気絶していただけだとしても自分で立ってこんな知らない所まで行けるわけない。
「で、なんであんたは私の家の前なんかで倒れていたんだい?しかも血を流して」
『……わからないんです』
「は?」
『なんで、貴方の所で倒れていたのか私にもわからないんです』
お婆さんの灰色の綺麗な瞳が大きくなる。
そりゃそうだよね。知らない女が自分の家の前で倒れていて、なにも知らないんだもん。
「じゃあ、これのことも知らないのかい?」
そう言って、差し出されたのは1振りの刀だった。
1416人がお気に入り
「鬼滅の刃」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこもち(プロフ) - RiXDiQRqwJmNoA0さん» コメントありがとうございます。善逸ってめちゃくちゃ可愛いですよね!可愛い善逸目指して書いているのでそう言っていただけると嬉しいです! (2019年11月17日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
RiXDiQRqwJmNoA0(プロフ) - 善逸の結婚しようから夜中に奇声を発していました、なのに!なんなんですかこのかわいさ!もはや最高です。 (2019年11月17日 22時) (レス) id: 38913fc6bb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - わろちさん» 夢主は普通の高校生からのトリップなので、まぁ…すぐ腕おられますよね笑ありがとうございます (2019年6月29日 9時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
わろち - 簡単に腕折られてて笑った。おもろいけどさ (2019年6月29日 0時) (レス) id: 1a2b7bb68b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - アイスクリームさん» すみません!私も更新した後に気づいて、全て続編の更新と共に直す予定です。本当にすみません! (2019年6月26日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょこもち | 作成日時:2019年5月31日 22時