花弁がさんじゅうなな ページ45
◆◇
「これだけ回復していれば、すぐに任務に行っても大丈夫ですね」
しのぶさんはそう言って、きっとニコリと可愛いらしく笑ったんだろうけど……私には悪魔の微笑みに見えます。
余程死にそうな顔をしていたんだろう、しのぶさんが苦笑いをしている。
「冗談ですよ。幸い、まだAさんには指令が入っていませんのでゆっくり休んで」
「失礼します!胡蝶しのぶ様、神羅A様。お館様がお呼びでございます」
隠の人がいきなり現れ、しのぶさんの声を遮ってそう言った。
「そうですか、ありがとうございます。では、Aさん行きましょうか」
しのぶさんの嘘つき!!
めちゃくちゃ嫌な予感しかしないよ?!そんな女神みたいな微笑み浮かべられても無理です。
私は無言で首を横に降って、行きたくないという意志を伝える。
「……すみませんが、Aさんを運んでもらってもいいですか?」
『え?しのぶさん?』
「わかりました!」
気づけば私の体は担ぎあげられていた。
隣には、笑顔を浮かべるしのぶさんと杏寿郎さん。
『き、杏寿郎さん……!たすけ、』
「A、お館様の命を無視するのは駄目だぞ!」
杏寿郎さんに助けを求めようと手を伸ばすと、輝くような笑顔で手を振られた。
ゆっくりと杏寿郎さんと、私の楽園(布団)が遠ざかっていく。
『いぃやぁぁ!!杏寿郎さんの馬鹿ぁぁっ!!』
あんた、1度ならず2度も私を見捨てたな?!
後日聞いた話では、隠の人がお館様のいる部屋に着くまで私の絶叫が本部に響いていたらしい。
◇
「倒れたと聞いて心配したよ、A。体の方は平気かい?」
私の隣で冨岡さんらしき人が見えるけどきっと気のせいだ。うん。
『大変申し訳にくいのですが、まだ完治してま』
「驚くべきことに、全て完治しております」
私の言葉をあの女神のような笑顔で遮るしのぶさん。
「それは良かった」
なんで、お館様ちょっと声が弾んでるんですか。
「実はね、那田蜘蛛山に行かせた剣士の鎹烏から報告を受けた」
わぁ、すごーい!那田蜘蛛山って所はこの世界には2つ存在するんだね!
「私の剣士たちは殆どやられてしまったらしい。そこには”十二鬼月”がいるかもしれない」
「”柱”を行かせなくてはならないようなんだ。義勇、しのぶ」
……ここまで来たら認めよう。私はあの4巻のシーンに立ち合っている。
でも、今柱って言ったし私関係なーい!大丈夫!!
「そして、A」
なんで今、柱って言ったのに私の名前を呼ぶかなぁっ?!
1416人がお気に入り
「鬼滅の刃」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこもち(プロフ) - RiXDiQRqwJmNoA0さん» コメントありがとうございます。善逸ってめちゃくちゃ可愛いですよね!可愛い善逸目指して書いているのでそう言っていただけると嬉しいです! (2019年11月17日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
RiXDiQRqwJmNoA0(プロフ) - 善逸の結婚しようから夜中に奇声を発していました、なのに!なんなんですかこのかわいさ!もはや最高です。 (2019年11月17日 22時) (レス) id: 38913fc6bb (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - わろちさん» 夢主は普通の高校生からのトリップなので、まぁ…すぐ腕おられますよね笑ありがとうございます (2019年6月29日 9時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
わろち - 簡単に腕折られてて笑った。おもろいけどさ (2019年6月29日 0時) (レス) id: 1a2b7bb68b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこもち(プロフ) - アイスクリームさん» すみません!私も更新した後に気づいて、全て続編の更新と共に直す予定です。本当にすみません! (2019年6月26日 23時) (レス) id: cb630583b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちょこもち | 作成日時:2019年5月31日 22時