黄昏のように儚いお話。(JW 赤×緑)

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青side



いつものようにともを送った数時間後、保育園からかかってきた電話。


保育園からの電話はいつになっても慣れへん。慣れたくもないけど。


電話に出ると、桐山先生で、外遊び中に遊具から落ちた、頭から流血してるので救急車で病院に行く、とのことやった。


正直、怖かった。


ともを失うんちゃうかって。俺にとってともを失ったらなにも残らへんから。


パニックは死ぬことちゃうけど、頭から流血だなんて。想像しただけでも怖くて。


でも、今日の仕事は途中で抜けられるようなものやなくて。


桐山先生がおるなら大丈夫。ともならきっと大丈夫。だって俺の子やし。


そう言い聞かせてひたすら仕事に頭を向けた。


仕事を終えると、伝えられた病院までダッシュして。


着くと、ずっと付き添ってくれてた桐山先生の胸に顔をうめてグズってるとも。


呼びかけると、俺を求めて手を伸ばすとも。


その姿はあまりにも痛々しくて、言葉がでえへんかった。正直泣きそうやったけど、グッとこらえた。


そんな俺を見て桐山先生は怪我の説明をしてこれでもかってくらい頭を下げて謝ってくれた。


いや、たしかにもっと注意してみてくれてればもしかしたらこんなけがせえかったんかもしれへんけど。


他にも先生はいたわけやし、他にも園児が沢山いた中でもっとちゃんと見ててくれればなんて、そんな勝手なことは言えへん。


桐山先生がいつもともの心に寄り添って、ともに良くしてくれてるのは十分知ってるし。だいきくんがなないろ保育園に来る前からずっと。今だって。


青「桐山先生、、顔あげてください。僕全然怒ってないんで。むしろ、ともとずっと一緒におってくれて、守ってくれてありがとうございます。」


そう言うと、安心したんかフラついた桐山先生。


たぶんこの人、繊細なんやろうなあって。だからこそ、ともの心に寄り添うのもうまいんやと思う。


桐山先生に感謝と別れを告げて、ともを抱っこしたまま帰り道を歩く。



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