いつも俺に付きまとっていた妹弟子と数年ぶりに会ったらクールでドライになってたんだが【冨岡義勇】

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話し相手が欲しいとAは言ってきた

訓練の合間なら、と思い俺達はAと話していた



「へぇー！きさつたいって言うのがあるんだね！」

「あぁ。Aも十分な力が付いたら選別を受けるといい」



そう言うと、錆兎は鱗滝さんに呼ばれて行ってしまった



「…」

「…」



錆兎が居なくなってしまったこの場に沈黙が流れる


先に口を開いたのはAだった



「…ねぇ義勇」

「なんだ」

「怖くないの？」



Aはそう俺に問い掛けてきた



「…怖くない」

「えー本当に？」

「本当だ」



信じられないとでも言いたげな表情のA

そんなAの頭をくしゃっと撫でた



「…お前達がいるから怖くない」

「…！」



自分で言っていて気恥しくなった俺は、それを紛らわせるために訓練に行った


紅潮した頬で頭を抑えるAに気付かず




＿




「義勇！義勇！」


あの日以来、Aは何故か俺に付きまとって来るようになった


それだけならまだしも



「好き！」



…こう毎日こんな事をやられると、感覚も麻痺してくるのだろうか



「…此方へ来るな」



冷たくあしらうようになっていた。




…あの目が苦手だった。

見ていると吸い込まれそうになってしまう
自分がどうにかしてしまいそうになるあの目から逃げるようにして背けていた。

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