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___うらっ…
___あー…ごめん、なんでもない
___浦田!……あ、えと…この資料なんだけど
___今ちょっと忙しいの。……って浦田かーい…
「ダメだったぁぁぁああ」
スーツを着たままベッドへダイブ。
午後からは何度か浦田にあのことを聞こうと思っていたけれど、なかなか上手くいかなかった。
話しかけようとしたら、浦田が上司と話してたり。
話しかけたは良いものの上手く言葉が出てこなかったり。
誰かから話しかけられたけれど忙しくて蔑ろにしたら、その相手が浦田だったり。
それで結局定時となり、浦田は退社。
背中が見えなくなるまで目で追いかけていたけれど、浦田が振り向くことは無かった。
もう完敗だよね。
出かけた鼻水をズズッと吸ってトークアプリを開く。
そしてセンラくん、の文字を押した。
「だ、め、だっ、た…と。よし送信」
パンダが泣いているスタンプと共にメッセージを送り、スマホの画面を閉じる。
なにもよしじゃないのに。
センラくんの下には浦田の文字がある。
浦田とのトーク画面を開くと、今朝掛かってきていた不在着信の履歴。
それも2つ。
ぎゅぅぅっと痛くなる心臓に気付かないふりをして、スーツから部屋着へ着替えた。
「…あ、ポスト確認してない」
テレビをボーッと見ていた時、ふと思い出す。
帰ってきて直ぐに部屋に入ってしまったため、ポストを確認するのを忘れていた。
下のポストまで取りに行くの、なんだかんだ面倒なのよね。
だけど溜まっていく方が面倒だからちゃんと取りに行かないと。
のそのそと立ち上がって部屋の鍵をしてエントランスへ。
自分の部屋番号のポストをパスワードを入力して開ける。
中には1つの封筒が。
電気やガス関係でもなさそうだし、税金関係でもなさそう。
「…なんだろ」
ペリ、と封筒を開けて中を覗くと紙が入っていた。
それを取り出して中身を読む。
中には、不思議な文章が書かれていた。
必ず僕のものにする
「…っえ……?」
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セツ(プロフ) - まっちゃさん» ありがとうございます!続きの件考えておきますね^^* (2021年9月17日 0時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - めちゃくちゃ好きです。続き出してくれると嬉しいです。結婚した後の話とか (2021年9月16日 22時) (レス) id: fd1535e5b9 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 松野かほさん» ありがとうございます! (2021年9月13日 7時) (レス) id: 35e1b11f9c (このIDを非表示/違反報告)
松野かほ(プロフ) - めっっちゃすきです…… (2021年9月13日 1時) (レス) id: 845a75d25b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2021年9月7日 0時