ポアロの店員は暗殺教室出身らしい

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「磯貝くん…！」



磯貝『若林！？ど、どうしたんだよ…。』



「橋本が気になることを言っていたの。」



磯貝『気になること？』



たまたま休憩していた磯貝くんを捕まえ、先程橋本が言っていたことを伝える。



磯貝くんは橋本に気付かれないよう声を出さずに驚き、近くにいたメグにも伝えた。



どうしようか、と悩んでいると"おーい！"という声が。



声の方向へと顔を動かすと、パソコンを抱えた竹林くんがそこに居た。



竹林『弱点、特性、その人物の経歴、全部調べた。』



寺坂『ナイス！』



竹林『弱点は殺せんせーと同じ対先生物質と水。特性としてはまだ進化はしてないようだけど…ほら、昔の茅野さんみたいに触手が燃えたりするんだ。橋本の場合は電撃。』



「電撃…！？」



カエデの時の炎も厄介だったけれど、電撃もかなり厄介だ。



竹林『それで橋本が柳沢のラボを出てから就職したところを調べてたんだ…そうしたら…っ…これ。』



竹林くんがパソコンの画面を私たちに向ける。



不正アクセスと思われる会社の社員欄には勿論橋本慶の名前、そして3段下に"奥田愛美"と書かれていた。



愛美ちゃん…？



千葉『でも竹林は奥田さんと同じところで仕事してたんじゃ…。』



竹林『あぁ、最初はな。だけど途中で奥田さんが引き抜かれたんだ。優秀だから、と言って。』



別に引き抜かれることは不思議じゃない。



だけどこのタイミングで彼女が、となると怪しい。



橋本は私達を狙っているのだから、奥田さんが狙われずに居るのは絶対に変だ。



業『…まさか、協力者って奥田さん？』



カエデ『そんな！でもどうして？』



この場にいないのは木村くん、綺羅々、イトナくん、寿美鈴、桃花。



この5人が戦ってくれている間に残りのメンバーで考える。



業『あのさ、俺ちょっと変だと思ったんだよね。奥田さんの態度。』



寺坂『はぁ？』



業『同窓会ん時。ほら、Aは知ってるだろうけど俺皆が居ない時に奥田さんと話したんだ。』



「…えぇ、まぁ。それはそうね。」



業が話し出したのは同窓会の時のことで、一体それが今の状況と何が関係あるのかまだ分からない。



とにかく今は彼の話を聞くしかない、か。



業『まぁ色々話してたんだけどさ、急に雰囲気おかしくなって。そしたら"Aの歪んだ顔を見るのが好き"とか言い出したんだよねー。』



業が軽々しく言ってのけた台詞は、私の頭に衝撃が入るほどのものだった。

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