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「か、母さん…？父さん…！？」
起き上がり、反対側に飛ばされた2人に駆け寄る。
事故が起きた現場は騒然としていて、動画を撮る人が沢山いた。
勿論、110番してくれている人も居たけれど。
車は直ぐに通り過ぎ、ナンバーも確認出来ないほど遠くなった。
「血が…。ねぇっ、返事してよ…！」
頭、腕、足、お腹。
いろんな所から流れ出ている血は、私一人なんかで抑えれるようなものじゃなかった。
「いや…っ…死なないで…！お願いっ…。」
恵『A…？』
「母さん！」
意識を戻したのは母さん。
恵『ごめん、ね…。ごめんね…。』
ただひたすらに謝る母さん。
すると、その痛々しい体を起こし、自分の首にかけていたロケットペンダントを外した。
そして私の首にかける。
「か、あ…さん……？」
恵『あ…なた…は、素直にそ、だ…つのよ…。』
「待って母さん…。行かないで…！」
倒れそうになる母さんの頭を抱え、膝の上に置く。
そして、母さんと父さん、2人の手を握った。
父さんは目を瞑ったままピクリとも動かない。
恵『愛してるわ……A…。』
ゴホッと咳き込んだ母さんは血を吐いた。
「喋らなくていいよ…母さんっ…！」
恵『きっと…貴方が……。そ、しき…を……。』
「組織…？っ、母さん！？母さん！！」
意味深な言葉を発した母さんは、私の膝の上で目を閉じる。
やだ、やだやだやだ。
いかないで。
行かないで。
逝かないで。
啓介『……。』
恵『……。』
「返事してよっ…母さん！父さん！」
私が意識を保っていたのは、ピーポーピーポーという無機質な音を聞いた所までだった。
「ん…っ……。」
看護師『起きましたか？おはようございます。』
「…おはよう、ございます。ここは……？」
看護師『病院ですよ。』
「あ…母さんは！？父さんは…！？」
痛む手と足に力を入れ、起き上がる。
看護師『動いちゃダメです！軽傷とはいえ、腕は骨にヒビが入ってます。』
「そんなのどうでもいい！母さん父さんに会わせて！」
自分でも、その時は珍しいほどに感情を外に出していたと思う。
看護師『……。先生を呼んできます。』
「は…？」
そう言って病室を出ていった看護師。
どうしてそんなにあっさりしているの？
そんな疑問が心の中を渦巻いた。
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ピコピコハンマー - 「気をつけて」は「を」です！とっても面白い作品です！これからも頑張ってください！！ (2021年6月19日 9時) (
レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 楽しみに待ってます！ (2019年7月15日 20時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 魔理華さん» ありがとうございます！頑張りますっ！ (2019年7月13日 0時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 面白かったです！続きが気になります！更新頑張ってください応援してます (2019年7月12日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 黎夢さん» ご指摘ありがとうございます！当方あまり弓道に詳しくなく、調べた限りの事で更新しておりました…。良ければ、改善点を教えていただけないでしょうか？ (2019年7月8日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セツ
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年5月25日 11時
