9話 泣き真似 ページ10
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「ん?……くっくっく、まぁよい。おぬしも早いところ教室に向かうがよかろ。まったく、呆れるくらい『生娘ちゃん』じゃのう」
「きもい。あんた、そろそろ本気で海に沈めるぞ」
「こらA。凛月お兄ちゃんの真似しちゃいけません!」
「きもいって言ってるでしょ。」
「よよよよ……」とずいぶん古風な泣き方をする。この前自分で言ってたからね。「凛月の場合は『お〜いおい』。Aの場合は『よよよ、』と泣くように決めておるんじゃ」なんてこと。
いや、そもそも大の男が泣くものじゃないでしょ。
「もういい。ひと眠りしてくる」
「そんな『ひとっぷろ浴びてくる♪』みたいなノリでサボるのかえ……。我輩もついていこうぞ」
「死ね。ついて来んな。」
「なんで⁉ どうしてそんなこと言うんじゃ、昔は『お兄ちゃんがいないなら行かないもん!』とか言って、お兄ちゃんに抱きついてくれたじゃろ〜っ‼」
悉(ことごと)く私の邪魔をしてくる嫌なヤツ。黒歴史を掘り返さないでよ、この黒歴史掘り起こし機。ほんと、きもちわるい。
「……。そんなについて来たいなら、棺桶係に任命してあげてもいいよ。棺桶持って昨日と同じ場所に来な」
「兄をパシリに使うのう。ちゃあんと先生に欠席を伝えるんじゃよ」
「うん。じゃあ、この前のジュース出せるやつ持ってきてよ。その分重いだろうけど、いいよね?……お・に・い・ちゃ・ん♪」
「おぉう、複雑な気持ちじゃ……。」
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黒羽 - はい!!応援しています!でも無理しないでくださいね!!(*´ω`*) (2017年4月26日 22時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう!コメントありがとう、嬉しいです!なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ!これからもよろしくね!頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです!これからも楽しみにしてます! (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向サク x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 21時