41話 六月の懸念 ページ42
〈数日後〉
−−−水無月。 俄(にわか)雨が多く、不安定な天候が延々と続いている。今日は、くもりのようだけど。制服の衣替えを終えて、気分一掃していた頃。 メールが入ったのだけど。
「もしもし。……え、家にいるんだけど…。 寝てたよ、休日だからね。 たった今、起こされたけど。_____は? 部活? ……うわぁ忘れてた、ごめんなさい。 …うん、今いく」
「平気か。寝起きで目ぇ覚めてないだろ、気をつけて来いよ〜?」と気遣っていた。今日がもしも大会当日だったら、気遣いなんてせずに怒りっぱなしだったんだろうけど。大変だ。 着替えて、すぐに向かおう。
「兄者、そこ退いてほしいんだけど。 すぐ支度するから、おねがい」
「寝坊か? それとも単に、忘れておっただけかの? スケジュール管理はしっかりとな。 ……おっと、気をつけて行くんじゃよ?」
「うるさい……、お小言禁止。」
兄者の前なので、できるだけ意識を保つようにしているが。それでも、怠(だる)い。 体が重くて、話している間でも意識がない状態だ。自分が何を言っているのか、いまいちよく分かっていない。
「痛っ、うぅ壁……。 いってきます」
「おぉう、心配じゃのう。 しっかり歩道の中を歩くんじゃぞ、辛いようなら迷わず帰ってくるんじゃよ〜?」
「お小言禁止って言った。話しかけるんじゃないよ」
「そういうところは『ちゃっきり』しておる!!」
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「……あぁ、やっと来たな〜。 遅れやがって。 まだ始まって数分しか経ってないけど、先輩より遅く来るのは駄目だぞ〜?」
「あぁ、ごめ〜ん。 以後気をつける。 それより、ちょっと疲れたから休憩するね〜……」
「大丈夫か? 顔真っ青だぞ。 朝ご飯は食べて来たのか?さっき零ちんからメールが来て、すごくお前のこと心配してたんだぞ」
どうしてここで兄者が出るのか。 もしかして、私が忘れているだけ……? そうかもしれないが、よく覚えていない。
「……は? なんで兄者が。兄者、今日はお仕事の日だったはずだけど……、相変わらず何してるかわかんない人だなぁ。 気に食わない」
「こら。 心配してもらってるんだから、その言い方はないだろ。 …ほら、スマホ貸してやるから。 『ありがとう、お兄ちゃん♪』ぐらいは言っとかないとな〜♪」
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黒羽 - はい!!応援しています!でも無理しないでくださいね!!(*´ω`*) (2017年4月26日 22時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう!コメントありがとう、嬉しいです!なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ!これからもよろしくね!頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです!これからも楽しみにしてます! (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向サク x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 21時