4話 震撼しやがれ ページ5
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「なにこれ。ダサいしあっづい……」
「ふふ。さっきよりもうんと良い。してA。改めて聞こう、用とはなんじゃ」
「あぁ〜……?」
なんだっけ。そう聞こうと後ろを振り向くけど、他のメンバーたちは休憩しているし。金髪のひとはすっかり震えきっている。
「あぁ、そう。今日の昼あんたーーー」
「『お兄ちゃん』。」
「……チッ。お兄ちゃんが、」
観念してそう呼ぶと、金髪のお兄さんがビーチフラッグの選手みたいな速さでこちらに向かってきた。パシッと普通に手をとるものだから、思わず「…んっ」と声が漏れた。
「えぇえ!お兄ちゃん?お兄ちゃんなんて呼ばせてるの、朔間さん!超羨ましいんだけど!なんてプレイを妹にやらせてんの!?」
両手で口を抑えて悶えていた『お兄ちゃん』に、私の手をグッと顔の近くまで引き寄せてみせた金髪のお兄さん。……二枚看板のお兄さん。
「プレイ……? 何のこと?」
「これ、薫くん。Aの前でそういう発言は謹んでおくれ。誰がこの力をフル活用して、根回をしておると思っとるんじゃ。……A、考えなくていい。次のライブの企画の話じゃから」
「そ、そうなんだろ!ご、ごめんね〜?」
「あ〜、このまえ遊園地でショーしてたよね、あれまだやってるんだ。うっわぁ」
結構ひどいことを言ったけど、なにも咎めずにただ「くく。そうなんじゃよ」とだけ言う。子供あつかいするんじゃないよ、ジジイ。
「ねぇ、『二枚看板のお兄さん』。手ぇ離してくれる? なんかお兄さんの手あつい……」
「あぁごめんね?案外おてて冷たいんだね〜君」
「……は?まぁ、そんなかんじか。うん、それでいい」
本当は、そんな簡単なものじゃないけど。 そんな簡易的に割り切られていいものでもない。 聞かれてないし、別にいっかーーー。 私は、誇りとプライドをかなぐり捨てて、手を払った。
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黒羽 - はい!!応援しています!でも無理しないでくださいね!!(*´ω`*) (2017年4月26日 22時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう!コメントありがとう、嬉しいです!なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ!これからもよろしくね!頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです!これからも楽しみにしてます! (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向サク x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 21時