検索窓
今日:14 hit、昨日:4 hit、合計:86,943 hit

39話 自由から成る藝術 ページ40






「自由帳……。 A、わざわざこんなものを買わずともキャンバスノートを貸してあげるというに」



「ふふん、わかってないなぁ。 さすが兄者。自由ってほどだから、それには描く人の個性が現れるんだ。 つまり、わたしだけの藝術(げいじゅつ)が具現化される」



「わかる? ねぇ、わかってもらえるよね……?」と詰め寄る。 これは分かってもらえないと困る。 私の理解者がいて欲しいとは思わないけれど、味方がいないのとはわけが違う。せめて、身内が欲しいということ。 特別それには関与しろとは言わないから。


−−−それには、『真っ白』に書き殴る必要があったから。




「おや。やけに食いついてくるんじゃのう? A、いつもは『兄者に理解されなくて結構』とかって『かわいくないこと』を言うじゃろ。 ……あぁ別にそれについてどうこう言うわけではないよ」



「き、聞いてないけど! ?……そういうの今は聞いてないでしょうが! あぁんもうっ」



「くくっ。 そうじゃの、フフフ……♪」



「ヤな笑い方だなぁっ!」と珍しく取り乱す。 ちょうど頭の中に浮かんできたものを、兄者に見られてしまったから。雪辱を果たしたかったが、なにより此処にいることが一番の恥だと思ったので、お弁当箱のコーナーへと駆けた。




______

_________________




『えっ、『UNDEAD』の朔間零が____!?』



嘘でしょ、という叫声が聞こえてくる。ちょうど今、私がいるディスプレイのひとつ向こうの様だけど。「確かめてみる?」「インスタ映え!」などと、俗物ならではのいわゆる『俗語』が頻発した。



(そりゃそうなるでしょ、いくら変装しているとはいえ相手はあの朔間零だよ。 悔しいことだけど、変装ごときじゃ隠せないオーラっていうか……?)



「失礼。 …あの、わたしの『お兄様』に何か? そう聞こえたものですが? 違いますか? ……はい? なんと?」

40話 慨嘆して御褒美→←38話 俺の現在位置情報



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
135人がお気に入り
設定タグ:朔間零 , あんスタ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

黒羽 - はい!!応援しています!でも無理しないでくださいね!!(*´ω`*) (2017年4月26日 22時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう!コメントありがとう、嬉しいです!なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ!これからもよろしくね!頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです!これからも楽しみにしてます! (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:日向サク x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。